焼き挙がったパンがパンであるために、内側にある柔らかい部分(クラム(内相)と呼ぶらしい)に隙間がたくさんあることが重要であるはずだ。
この隙間は酵母のアルコール発酵の際に発生した二酸化炭素によって膨張することで出来た隙間であるが、膨張する為には発酵前の生地に弾力がなければ膨張する力に耐えられず構造は崩壊する。
崩壊させないために重要なのは、生地に弾力があり、内側からの力に耐えて伸びることができる事が重要となる。
この弾力はグルテンという名称でよく見聞きする。
グルテンは小麦等の胚乳にある貯蔵タンパク質であるグルテニンとグリアジンが水を含んで網目状に結合したものを指すらしい。
グルテンは水分が多すぎると結合が弱くなるけれども、水分が少なすぎても結合が弱くなる。
ビタミンCや塩分を加えると強度が増すらしい。
グルテニンは20%の硫黄が少ない箇所と、80%の硫黄が多い箇所が組み合わさったタンパクで、生地を捏ね上げる時、グルテニン内の硫黄によるジスルフィド結合によって強度が増すとされるらしい。
※グルテニンは希酸や希塩基の溶液に可溶
グリアジンは小麦や他の穀物(米ではプロラミンと呼ばれているらしい)に含まれる糖タンパク質となっている。
※エタノールに可溶
なんとなくだけれども、
グルテンはジスルフィド結合による安定的な結合によって、内側からの膨張の力に耐えつつ、酵母の発酵でも分解されにくく?残ることで、
焼き上がりのパンのクラムというのは、孔が多く柔らかい感触になるのね。