フィチン酸のもつ抗酸化作用とは何か?の記事を作成している時にふと気になったことがある。
人にとっての栄養としてのリンはどのような形なのだろう?
個人的に有機態リン酸の代名詞と思っているフィチン酸は人の消化器官で吸収が難しそうだ。
人はフィターゼのようなフィチン酸からリン酸基を切り取れるような酵素を持っているのだろうか?
上記内容が頭に浮かんだ時に一つの疑問が生じた。
人の腸内細菌叢にフィターゼを合成できる細菌がいるのでは?
というわけで早速検索をしてみたところ、Nature ハイライト:微生物相を介した腸の修復 | Nature | Nature Portfolioのページにたどり着いた。
本記事は有償なので概要だけに目を通した程度だけれども、マウスでの話で腸内細菌叢の微生物がフィターゼを代謝することで、
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イノシトール1,4,5-トリスリン酸(InsP3)が産生される。
InsP3は細胞のシグナル伝達に関与し、腸の損傷の回復に関与しているそうだ。
※InsP3は臓器の運動に関与する
フィチン酸からInsP3になる際に金属とキレート化できる箇所が減るので、フィチン酸が持っていた金属は腸内細菌叢の細菌らが使用可になるわけで、この作用も面白い何かが起こる可能性がありそうだ。
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