先日から投稿し続けている奈良県吉野郡の天川村洞川には名水百選に選ばれた湧き水がある。
この湧き水が出ているのは、五代松鍾乳洞とスカルン鉱床があった山の麓で、
母岩が石灰岩多めであることはわかっている。
ここの湧き水ではないんだけど、
地域の人曰くもっと飲みやすい箇所があるよということで頂いた所、
とても美味しかった。
この水で炊いた米も美味しかった。
ここで思った。
美味しい水とはなんだろう?と
ごろごろ水でわかっていることは、すぐ横の山の母岩が石灰岩であるということ。
山に降った雨の水は土の緩衝性を経てピュアになり、
おそらく石灰岩の隙間に溜まるのだろう。
溶けないと言われる炭酸石灰でも大量の水があればそこそこ溶けるのでpHは高めになる。
※ごろごろ水を製法しているところ曰くpHは8付近
このエリアは石灰岩の他にスカルンもあるので、
ミネラルはある程度局所的に分布していることも予想出来る。
美味しい水というのは有用なミネラルイオンの濃度が程よくあって、
硬度(カルシウムとマグネシウムの含有量)が程よい高さで、
おそらくだけど腐敗の要因となる有機物が少ない事
が条件だと思われる。
有用なミネラルイオンの濃度と硬度だけど、
マグネシウムは苦土と言われるぐらい苦味がある成分なわけで、
鍾乳洞とスカルンがあったから、
奇跡的なバランスになったのではないか?なんて思ったりする。
他に有機物だけど、標高の高い位置にある洞川だから、
有機物の分解が遅く、湧き水として地表に現れるまでに大きい構造だからこそどこかにひっかかって有機物の濃度も下がる。
名水百選とあるけれど、
このような条件って日本中で百箇所もないと思うんだけどな。
となると、
名水の条件は他にもありそうで、
名水の裏には知見がたくさん溜まっている。
もしかしたら名水を巡るだけで、
重要な何かを得られるかもしれない。
追記
この地域の土質や水質で栽培するのは難しそう