前回までの記事をまとめると、
スズメバチはプロリンを体に溜め込むことで、長時間活動できる。
この内容からおそらく他の昆虫でもプロリンは欲しいはず。
そんなプロリンは乾燥ストレス(or 高塩ストレス)環境下でたくさん合成される。
合成されたプロリンは葉に蓄積される。
この内容を踏まえた上で、
乾燥ストレスについて書いてみようと思う。
とはいっても日照りのような極端な乾燥ではない。
道端に生えていた草の写真しか見当たらなかったので、
道端に生えていた草を例にするけれども、
夏の暑い日、
日中、植物(作物)の葉が萎れるのだけれど、
夕方になると葉が元に戻っていることが多い。
これらの畑は、
土作りをせずにNPK αのような肥培管理をしている箇所で良く見られる。
一方、
保水性と排水性を獲得した畑では、
夏の日中の暑い時間帯でも比較的に萎れないでいる。
この日中は萎れる → 夜間は戻る → 翌日の日中は萎れる → 夜間は戻る
といったような定期的なストレスは季節単位でみると、
プロリンの合成量に大きな差がでているはずなんだ。
暑さは昆虫にとっても同じで、
昆虫にとっての溢泌液も価値が大きいはず。
話は変わって、
夏場の定期的なスプリンクラは単純に光合成の促進だけではなく、
乾燥ストレスによるプロリン蓄積を避ける意味でも有効なのかもしれない。
これらの話が一つの要因として、
慣行栽培であっても防除回数を大幅に減らすことができたのかな?
※もちろん保水性・排水性の向上も行っています