所用で岡山に行って時間があったので、
岡山城に行った。
城の石垣には地域性があるということらしいので、石垣に近づいて見てみた。
これはピンク色の花崗岩か?
石垣に利用されている岩石を調べてみたら、どうやら犬島という所から採石されたものを使っているらしい。
犬島は
岡山城から直線距離で約20km程離れた島で、
瀬戸内海から旭川を経て花崗岩が運ばれたそうだ。
犬島の花崗岩で他の地域のものと異なる特徴として、雲母の比率が少ないそうだ。
雲母は造岩鉱物の中で比較的風化しやすい特徴を持ち、それ故犬島の花崗岩は比較的風化耐性がある方に分類されるようだ。
石垣に着目するだけで、こんなにも得られる知見が多い事に感動する。
とりあえず、石垣付近の砂?も確認しておくと、
こんな感じだった。
余談だけれども、花崗岩の色が全体的にピンク色になるのは、カリ長石というものが多い事に因るそうで、犬島の花崗岩も比較的カリ長石が多いそうだ。
地質調査研究報告 Vol.67 No.2 (2016)|出版物とサービス|産総研 地質調査総合センター / Geological Survey of Japan, AIST
カリ長石に含まれる鉄が酸化することで、ピンク色になっていくらしい。