今回はオレンジの分類の記事で取り上げた本の内容の続き。
カンキツの話で外してはいけないのはジュースだろう。
ジュースには2つの背景があるそうだ。
一つはオレンジの栽培が活発化し、オレンジ自体が余剰になってしまったこと。
もう一つがとても興味深くて戦争に関すること。
カンキツが戦争に繋がっていくことがカンキツの真価であるだろう。
戦争といっても実際の戦いの方ではなく、兵の栄養に関しての話題になる。
歴史上、カンキツが重要視されたのは、大航海時代における壊血病の対策としてのカンキツであることは間違いない。
航海による長旅では新鮮な食べ物が手に入らず、貯蔵性の高い食材で調理をしなければならず、ビタミンC不足に陥ってしまう。
この問題を解決したのが、カンキツの果実で高い栄養価と貯蔵性の高さから、航海の長旅を支えた。
この壊血病の問題は戦争でも同様の事が言える。
ただ、航海と戦争で大きく異なる点としては、カンキツの果実の運搬のし難さがある。
この問題を解決するためにはカンキツの軽量化としてのジュースの加工がある。
ジュースにすることで果皮等を除き、軽量化される。
ここで更に面白いのが、更なる軽量化の為に濃縮ジュースまで加工する事で水の分も軽量化する。
この軽量化を突き詰めると、オレンジの果汁を粉末化するところに行き着くが、そうすると味が悪くなりすぎるらしい。
サプリメントだと思えば味が悪くても良いけど、オレンジジュースというイメージがあると味が悪いのはちょっとね…
なんてことを考えていたら、話は脱線するがビタミンCのサプリメント製造のライヒシュタイン法の発明は偉大だな。
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