有馬温泉のお土産として炭酸せんべいというものがある。
この炭酸せんべいは小麦粉、砂糖、でんぷん、食塩、重曹などに、温泉の炭酸泉水を加えて型を用いて焼き上げたもの。
温泉の炭酸泉水というのは、
有馬温泉街で最も標高の高い位置にある冷泉の泉源で、
温泉街では銀泉と呼ばれる無色透明な冷泉となる。
無色透明ということは金泉特有の茶色い色が少ないということで、
茶色の要素である酸化鉄が少ないことになる。
とはいっても、
泉源の横にある飲用水用の蛇口付近では、
水路は茶色になっているため、
金泉程ではないけれども、銀泉でも鉄はそれなりに含まれているのだろう。
炭酸泉源の泉質は単純二酸化炭素冷鉱泉となっている。
単純二酸化炭素と記載されていたけれども、
有馬温泉は化石海水型であるため、
炭酸泉源であっても塩分濃度は高いのだろうな。
しかしだよ、
ここで溶けている高濃度の二酸化炭素は何由来なのだろうか?
一説によると、
温泉と地球科学 ナカニシヤ出版 166ページ(案内所にあった同一の図)より引用
海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む際に、
石灰岩の大量に堆積した地層も沈み込み、
石灰岩が流体化した水の熱さによって炭酸ガスとして溶けたものだとされる。
さて、
ここで話は最初に戻るけど、
炭酸せんべいは炭酸冷泉の水を加えて作られる。
となると、塩分濃度の濃い塩水、炭酸ガスと少量の鉄分が入ることになる。
これらは炭酸せんべいの味にどのような影響を与えてるのだろうか?
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