森や林を学ぶ上で、ブナ科の木の理解は欠かせないそうだ。
日本の森や林を構成する植物種において、ブナ科の存在感というのが非常に大きい事からであるらしい。
ブナ科といえば堅果なので、この堅い果実が森の生態で優先になるための要因なのだろうか?
この疑問に対して、
京都大学学術出版会から出版されている原 正利著 どんぐりの生物学 ブナ科植物の多様性と適応戦略という本に興味深い記載があった。
この本には森林の生態におけるブナ科の優位性は外生菌根菌によるものである可能性が高いと記載されていた。
ただし、菌根の節の最後には反論出来る研究結果もあり外生菌根菌説は決着が付いていないと合わせて記載されていた。
今まで菌根ではアーバスキュラ菌根菌に触れたけれども、外生菌根菌はアーバスキュラ菌根菌とは異なる。
共立出版から出版されている大園享司著 基礎から学べる菌類生態学で外生菌根菌についての記述のページを読んでみたところ、担子菌門、子嚢菌門といったキノコやケカビの一部が根の木の共生して形成される菌根菌で、宿主植物としてマツ科、ブナ科、ヤナギ科やフタバガキ科等の樹木が挙げられていた。
外生菌根菌となるキノコとして、
テングダケ科やベニダケ科などを挙げていた。
外生菌根菌を介して複数の根が繋がり、菌根ネットワークを形成することが外生菌根菌の宿主を強く要因では?という記述もあった。
テングダケといえば毒を連想するけれども、野生動物はこのキノコを食するのだろうか?
食べられないからこそ、菌根ネットワークが安定して宿主を強化するといったことはあるのだろうか?
念の為にテングダケ科のキノコがブナ科の外生菌根菌になり得るのか?を調べてみたら、カバイロツルタケ - Wikipediaのページが引っかかった。