本山寺の枕状溶岩の上を歩いて土を見るの記事まででわかるように森林を学ぶために歩いている。
学ぶ時は事前に何らかの入門書を読んでおくのは必須で、
朝倉書店から出版されている石井弘明(編集代表) 森林生態学を選んだ。
この本の終盤に森林生態系の物質循環という章があり、興味深い用語に触れた。
森林の生産性の制限要因というものがあり、水や窒素の循環が挙げられていた。
降雨が少ない地域では水の量で森林の生産性が決まるし、降雨が多い地域では窒素等の要素が多ければ多いほど生産性は増すというイメージというところか。
窒素循環というのは、
Cicle_del_nitrogen_de.svg: *Cicle_del_nitrogen_ca.svg: Johann Dréo (User:Nojhan), traduction de Joanjoc d'après Image:Cycle azote fr.svg.derivative work: Burkhard (talk)Nitrogen_Cycle.jpg: Environmental Protection Agencyderivative work: Raeky (talk) - Nitrogen Cycle.svgNitrogen_Cycle.jpg, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
栽培の教科書でも時々見かける上の図の森林版のイメージで、大気窒素が降雨により落ちてくる事と、リターフォール(落葉)も加えておきたい。
窒素の流出は上の図では脱窒菌のみになっているけれども、アンモニア揮発や渓流水による流出も見ておきたい。
ミクロな視点として植物のオートファジーの記事で触れたが、植物体内の養分転流によって窒素の再利用性は高く、マクロな森林全体で見てもおそらく窒素の再利用性は高いはず。
窒素以外でリン酸も数ページに渡って触れられていて、森林においてリン酸も重要性が高いと言える。
※リン酸も再利用性が高い
窒素は肥料木を介した大気窒素の取り込みや、動物等の流入と排泄によって、森林内に少しずつ蓄積される。
※動物等の移動により窒素の排出もあり得る
リン酸は持ち込み等もあるが、母岩のリン酸塩鉱物からの溶出に因るものも大きいとされる。
リン酸以外のミネラル系の要素も鉱物由来と見て良いだろう。
ここでふと思った事があるけれども、長くなるので次回以降に触れることにしよう。
-続く-