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乳酸菌の健康効果に迫るから続く乳酸菌を調べていたことは、

巷で乳製品は体に悪いと言われていることが、

一体何の要因が体に悪いと判断しているか?を知りたかったことが発端となる。


これから始まる話をする前に

事前に伝えておきたいこととして、


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私は乳製品、特にチーズが好きで、チーズの味が良い以上にチーズの発酵文化に人類の英知を感じている程だ。

レンネットの発見とレンネットの代替品の開発の話は感動する。

レンネット - Wikipedia

ビタミンB12を合成する細菌を求めて


これからも乳製品を食べ続けたいという意思があることを踏まえた上で本題に入る。




乳糖不耐症という言葉がある。

牛乳を飲んだら腹を下し、牛乳以外にも摂取した食べ物も未消化となり、様々な栄養を吸収する機会を逃すというものだ。

もちろん牛乳のカルシウムも吸収できない。

乳糖不耐症 - Wikipedia


腹を下す原因として、

母乳に含まれる乳糖(ラクトース)が血中グルコース濃度が0.14%を大きく超えると糖化反応により身体に毒性を示すことがあり、

離乳した哺乳類の動物は乳糖を分解出来るラクターゼ(ガラクトシダーゼ)を合成しないので乳糖の分解が出来ずに積極的に排出される。

ラクトース - Wikipedia

糖化反応 - Wikipedia


どこで読んだか忘れ、検索しても出てこないのでうる覚えあることを前提にして、

過去に非常に興味深い記事を読んだので紹介する。


哺乳類が成長すると高栄養である母乳を飲めなくなる現象の仮説で、

乳糖不耐症こそが哺乳類の繁栄に大きく関わっているのではないか?というもの。


親が子を育てる時、

ある程度育ったらはやく乳離れして欲しいと思うはず。

乳を飲み続ける限り、自身は体調を崩すことは出来ず、子が離れないことによる危険性の増大、更には次の子の出産の為の準備が出来ない。


そこである程度育った子はラクターゼを合成しないようにして、

母乳を摂取した際に毒の一面を感じて自発的に乳離れをしてもらう。


一方、人は社会性を持ち、集団として生きること、


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更には酪農文化により他の動物から乳を得られるようになったため、

ラクターゼ活性持続症という成長しても乳糖を分解し続けられる形質を獲得した。

ラクターゼ活性持続症 - Wikipedia


ただし、

どんな物質でも100%分解出来るということはなく、

ラクターゼ活性持続症であったとしても、血中の乳糖の濃度が閾値を超えないという保証はない。


とりあえず今回は乳糖に触れたところで話を止める。

もし乳糖を事前に分解(発酵)出来れば、血中の乳糖の濃度を気にしなくて良くなるはず。


- 続く -


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