養蜂の作業の中に巣の中のミツハチの個体数を確認し、少なければ、巣を密にして、多ければ、巣を拡張するという作業がある。
少ない時に巣を拡張するとミツハチの個体数が増えないらしい。
この作業を見た時に、
丸善出版株式会社 Jurgen Tautz著 ミツバチの世界 個を超えた驚きの行動を解くに記載されていた内容を思い出した。
はじめに事前に把握しておきたいこととして、ミツバチの子育ては一年中一定の温度で行われ、
寒い時期に30℃近くの温度をキープする為に発熱蜂という自身の体を震わせた時に発生した熱で巣の恒温性を保っている。
発熱蜂は暖かい時期に溜め込んだ糖をエネルギー源として活動し続ける。
巣の中の個体数が少ない時に巣を疎にすると、巣全体の温度が下がってしまう為、個体数が増えない。
では、巣が密の時に発熱蜂が頑張りすぎて、しかも巣の温度が下がらない。
もしくは、猛暑日はどうするの?という疑問が生じる。
この時、働き蜂は巣に水を運び冷却するそうだ。
他にも色々と話題があるのだけれども話はここまでにしておいて、今までの話を整理すると見えてくるものがある。
巣を密にしたまま養蜂を続けると、働き蜂が巣に水を運ぶということに注目したい。
水が運ばれた巣から採蜜したハチミツはそうでないところのハチミツよりも薄くなると考えられる。
蜂は巣に貯め込むハチミツの濃度を高める為に翅で風を送り、水分を飛ばすという作業がある。
翅で水分を飛ばす以上に水を運び続けるということも当然考えられる。
ここで再び巣の温度について見てみると、
人為的な操作によって巣の過密状態は制御している。
巣の拡張の手際が良い養蜂家のハチミツ程、味が濃くなるのではないか?
という仮説が出来た。
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