発酵堆肥ができるまで2:成分編


前回の話から、

鶏糞の未発酵と発酵済みの大きな違いは、

糞尿の中にある白い塊があるかどうかで、

この成分が尿酸であるということが分かった。


で、

発酵処理で一番目立っているのが、

この白い塊が消えることだと予想できるので、


白い塊:尿酸がどのように消えていくか?

を見ていくことにする。




はじめに尿酸は緑膿菌という細菌によって分解される。

鶏ふんの堆肥化過程での尿酸分解に関与する微生物 | 三重科技・農業研究部・生物機能開発グループ

緑膿菌 - Wikipedia


緑膿菌は糞尿の黒い箇所(糞)のところにいて、

糞の排泄の際に尿酸に付着し、尿酸の分解を始める。

好気性細菌でやや高温気味でpHの高い環境を好み、増殖は早い。


実際の分解は



尿酸から大量の水と酸素を使って、

尿素を経てアンモニアに変わる。




緑膿菌が活発になる条件は、

好気性ということからかき混ぜて酸素をたくさん入れる。


それ以外の条件は一旦置いといて、

酸素をたくさん入れつつ水も潤沢にある方法はというと、



(写真撮影:コトブキ園)


スプリンクラーをまきつつ、

ロータリーをひたすら動かして酸素を入れる。

(ロータリは真ん中の四角いもので、この堆肥舎を前後に動く)


写真では、ロータリの下あたりから白い湯気があがっているが、

これは尿酸が分解された時の発酵熱らしく、

60℃以上になっているとのこと。


この発酵熱により高温の条件も満たした。

あとはpHだけど、アンモニアが増えた時点でpHは上がるでしょ。

重曹で消臭に挑戦!


アンモニアは高温条件下で気化するので、

あがっている湯気を嗅いだら刺激がやばい。



この状態では建物内に30分も入れない。


なんてのは置いといて、

今回の白い尿酸から撹拌でアンモニアに変える反応を一次発酵と呼ぶ。


糞尿の大半を占める尿酸がアンモニアになって気化するので、

一次発酵が終わった時点で鶏糞の体積は半分以下になるらしい。


ちなみに一次発酵が終了すると、



こんな感じで白い箇所がなくなっている。


追記

一次発酵の期間は大体1週間らしい


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