石灰過剰問題に対して海水を活用できるか?までの記事で沖縄の土の土壌改良について考えてきた。
沖縄は気候条件から有機物が定着しにくく、地質的に石灰過剰の地域が多いと予想される。
石灰過剰は他の要素の吸収を阻害したり、土が硬くなる傾向があるので発根そのものが難しくなる。
他に考えられることとして、植物が土から鉄を吸収する事が難しくなるといったこともある。
土壌改良で石灰過剰問題を解決することを考えると、客土といった事が必要となり、現実的ではない。
後は石灰過剰な環境を好む(もしくは耐性がある)作物や緑肥に頼るといった事が考えられ、おそらくこっちの方が現実的だろう。
というわけで、石灰過剰に耐性がある植物を思い浮かべてみると、根からムギネ酸を分泌するイネ科の植物があった。
沖縄で言えばイネ科のサトウキビか!
単子葉植物であるイネ科の植物は根が太く、物理性の改善に向いている。
川底の泥などの客土をしつつ、イネ科の緑肥を育て、その間に有機物を施すといった事ができれば、土壌粒子の風化を避けつつ、土壌粒子が有機物に守られながら土を形成するといった事ができるようになるかもしれない。
耐塩性のイネ科緑肥を育てつつ、海水を散布して、塩化ナトリウムだけ都合良く畑の土に溜まらないという事ができたら、色々と問題が解決するのになと思ってしまう。
そういえば、大学の頃の研究室の先輩が企業の研究所で海水でイネを育てる研究をしていたことを思い出した。
物理性を可能な限り高めたら、栽培時に海水を利用できるようになるのかな?