スイカは野菜か果物か?
こういうやり取りを一度はしたことがあると思う。
別に定義なんて栽培したり食べたりといった時にはどうでも良い話ではあるんだけど、
定義しておいたことで判断できることって多々あると思う。
ちなみにスイカは定義上では野菜です。
この話を踏まえた上で、
同じウリ科の作物であるメロンは野菜か果物か?
というのも当然話題に挙がるかと思いますが、
その話の前にちょっとした小話でも書こうかと思います。
学部生の頃、研究室で教授がある写真を見せてくれた。
それは
メロンかスイカだったか忘れたけど、
ウリ科の丸い果実系の作物が
(写真: オアシス画像,砂漠の壁紙, 無料の写真,壁紙,画像,背景,素材 - fixabay)
こんな感じのオアシス付近の砂地で果実が実っているものだった。
何かの機会で砂漠にいった時に撮影したものだと言ってた。
教授がメロンに関してある話をしてくれた。
メロンがどうして高級な果物というイメージがあるかを。
現地の人から聞いたとか言ってたかな。
メロンというのは雨季と乾季がある地域で、
集中的に雨が降る雨季の時に発芽して一気に成長して果実を実らせる。
メロンは見ての通り、水分がたくさんあってしかも甘い!
シルクロードを渡っていた旅の商人たちの間で、
過酷な砂漠での水分補給と栄養補給ができるために
休息場であるオアシスに食べ終わったメロンのタネをまいて、
後からくる商人のためにメロンの果実を用意する習慣が出来たとのこと。
メロンを食べるというのは商人の特権だったらしい。
それを聞きつけた富豪たちは商人らにメロンを持ち帰ってくれと頼み込む。
布のような軽くて壊れにくいものでなく、
メロンのように重くて落としたら割れてしまう様なものは持ち帰りたく無かった。
持ち帰りたくなければ希少価値は上がるため、
メロンの価格は高騰していく。
それでも欲しい富豪たちは娘を差し出してメロンと交換したらしい。
メロンを運ぶための奴隷と交換だったかもしれないけれど、
当時のメロンの価値というのは人の命と同価だった。
そうなると当然育てる人が出てくるでしょう。
ただ、砂漠で育つメロンを、
街付近の快適なところで育ててオアシスで育ったところ程美味しく育たないため、
オアシスから持ち帰ったメロンの価値は下がらない。
この名残があるから今でもメロンは高級というイメージが残っているのかね?
お見舞い当の贈り物にメロンとかね。
余談だけど、
現在の日本では単純にメロンは育てにくいから価格が上がる。
栽培が簡単なメロンの品種は当然安く売られ、
栽培が難しいメロンの品種は高くなる。
当たり前な市場の原理である。
ここらへんは、
サカタのタネという会社のアンデスメロンの誕生秘話を読むとよくわかる。
※下記のリンクはアンデスメロンの誕生秘話ではありません。
メロン 「アンデス」|商品情報いろいろ検索|タネ・苗・園芸用品・農業用資材の総合案内:サカタのタネ