自転車で水田の横を走っていると、
今年もそろそろイネの収穫の時期だろうと。
ここで思うことは、
人の農耕文化の中で、
もっとも偉大な育種(品種改良)は脱粒性がなくなったことだと思う。
脱粒性、
読んで字のごとく粒が脱する性質のことで、
熟したらタネが速攻で地面に落ちる特徴だけど、
水田のイネの収穫をイメージしてみると、
コンバインで走る直前まで穂が残っている。
(タネは実ったら速攻で地面に落ちれば鳥に食べられないから安全)
これが脱粒性の欠損で、
完全に熟すのを待ってから、
一斉刈りとりができるようになった。
つまりは、
少ない労力でたくさんの収穫ができる様になったわけで、
空いている時間で他のことができる様になり、
様々な食べ物を得て栄養の面で安定した。
太古の人たちは、
たくさんの株の中から脱粒しない株を見つけたのか?
たまたま、
なまぐさだったところの水田で脱粒していない株があって、
偶然それが残って発見されたのか?
おそらく後者だと思うけど、
人類史上、相当大事な発見だったのだろうなと
自転車に乗りながらふと思った。