話は米粉に戻って、再度米粉の特徴を整理してみる。
米粉は小麦粉と比べてアミノ酸スコアが高く、油の吸収率が低いとされる。
米粉と小麦粉の話題で頻繁に挙がるのが、小麦粉のアレルゲンになり得るグルテンというタンパクがある。
タンパクが少なくて、アミノ酸スコアが高い。
この2つの内容を見て、米の栽培の歴史を思い出した。
米の育種について、売る覚えだけれども、食味の向上の為にタンパク質の含有量を減らすように選抜してきたという内容があった。
タンパク質は有用な栄養素であるけれども、タンパク質含有量が増えると米の食味が悪くなる。
分子育種の視点で上記のことを考察した時、光合成によりアミノ酸は合成されるけれども、米に貯蔵されるアルブミン(水溶性のタンパクという意味)の合成に関与するタンパクの一部欠損、もしくは発現量の低下によりアルブミンが合成されない。
材料はあるけれども、アルブミンは合成されないと考えると、米のアミノ酸スコアは向上する。
タンパク質は米にとっては食味の低下に繋がるけれども、アミノ酸は食味に深みを与える。
今回記載した内容はあくまで個人的な見解だけれども、こんな話があったら良いなと想像する。
他に栽培方法の変化があるけれども、それは下記の記事に記載したのでリンクの紹介で済ませることにする。
とりあえず、仮説を挙げ続ければ、それらを辿り、興味深い知見に到達できる可能性は増す。