前回の糖とは何か?の記事の続きで、糖の還元性について触れる。
By Yikrazuul - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link
先に還元糖であるグルコースを眺めてみる。
上の形はピラノース型という環状の構造で、生物の教科書では綺麗な六角形で描かれることが多い。
糖を理解する為にはピラノース型よりも前の
Ben; Yikrazuul - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによる
アルデヒド型(直鎖)を見る。上の図で1と書かれた炭素(C)が5の炭素と繋がると、ピラノース型の環状のグルコースとなる。
話をアルデヒド型に戻し、糖とは何かを改めて見てみると、
糖は多価アルコール(OH基をたくさんもつ)の化合物で、他にアルデヒド基(-CHO)かケトン基を持つ。
アルデヒド型のグルコースを見ると、1の炭素(1位と呼ぶ)の箇所がアルデヒド基である。
ここでアルデヒド基のことに触れてみると、アルデヒド基は還元性を持ち、反応性が高いことになっている。
糖の還元性はアルデヒド基が影響していることになる。
これを踏まえた上でピラノース型のグルコースを見てみる。
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αという表記は置いといて、
アルデヒド型の炭素の横の番号と、上の番号は一致していて、1と記載されている箇所がアルデヒド基になり、1位の炭素の箇所が還元性を持つ。
次に還元性を持たない糖を見てみる。
Calvero. - Selfmade with ChemDraw., パブリック・ドメイン, リンクによる
グルコースが2つ繋がった二糖のトレハロースがある。
両方のピラノース型のグルコースの環内のOの箇所に注目すると、1位の炭素同士(還元基)による結合で、外型に還元性を持つ基がないので、トレハロースは還元性が無いことになる。
還元性がない二糖を挙げたので、続いては還元性がある二糖を見てみる。
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還元性を持つ二糖として乳糖(ラクトース)がある。
ラクトースは還元性の単糖のガラクトースとグルコースが結合した二糖で、図の右のピラノース型の方の環内のOが外側を向いているのでラクトースは還元性を持つことになる。
還元性(反応性)は生物の体内で重要になるので、おそらく土壌中でも何らかの影響を与えるはず。
還元性を元に土の形成を見てみたら、得られることが多いかもしれない。
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