腐植酸の生成が酵素的褐変とメイラード反応によって行われるということに触れてから、ずっと理解したいことがあった。
メイラード反応は糖とアミノ酸の反応で、反応の説明文には還元性のある糖(還元糖)という表記から、糖とは何だろう?と気になりだした。
解毒物質供給機能としての糖に記載したグルクロン酸を見ても、糖 = カロリーと見るべきではないのは自明で、糖の理解は土を含め、様々な現象の理解に繋がるはずだ。
ということで、糖について掘り下げている本はないか?と探していたところ、
日刊工業新聞社から出版されている 糖鎖とレクチン(平林淳著)という本に出会った。
この本には知りたいことの突破口となるような知見が詰まっていた。まさにこの本に記載されている内容を読みたかった。
※生化学の復習を始めればよかったと気が付く
特に生物の進化?におけるグルコースとガラクトースの誕生の仮説の話は素晴らしかった。
説の真偽はどうであろうと、ここまで道筋立てて糖に触れてくれると糖の理解は進む。
本の紹介はここまでにしておいて、本題である糖の還元性について触れたいと思う。
糖の還元とは何なのだろうか?
化学式で見る前に現象から捉えておくと、
還元性のある糖とFe3+を同じ溶液に入れると、Fe3+が還元糖によって還元され、Fe2+になる。
還元性のある糖は単糖ではグルコース、フルクトースやガラクトースなどで、糖が2つ繋がった二糖では乳糖(ラクトース)や麦芽糖(マルトース)がある。
二糖の中でもショ糖(スクロース)やトレハロースには還元性はない。
この還元性の有無は何から来ているのだろうか?
それは次回以降の記事で触れていくことにする。
-続く-
関連記事