前回のゆげ製茶さんの和紅茶で話題に挙げた紅茶。
以前、
ファームプロさんから緑茶の品種で作られた紅茶の茶葉を頂きましたという記事で、
この紅茶の何が素晴らしいのか?と紅茶製造の化学反応を記載したけれども、
今回改めて紅茶の製造について調べてみたのでまとめることにする。
紅茶の製造における超重要な過程に発酵処理がある。
この発酵はぬか漬け等の微生物による発酵ではなく、
葉の中にある自身の酵素によるもので、
普段は葉の中で全然違う個所にあって反応し合うことはないカテキンとフェノールオキシダーゼ(PPO)が葉の損傷により混ざり合って紅茶特有の色や香りになる。
※リンゴの切り口が褐色になるのも同様の反応
この反応を酵素的褐変と呼ぶ。
先に記載しておくと酵素的褐変と対になるもので非酵素的褐変がある。
非酵素的褐変は味噌の色等のメイラード反応になる。
これらの用語を踏まえた上で検索してみると、
村田容常 解説 酵素的褐変とその制御 化学と生物 Vol.45 No.6 2007 P403〜410に辿り着いた。
要約すると、
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紅茶の色や香りに関与するテアフラビンはカテキン類の2量体(二つが繋がったもの)で、
フェノールオキシダーゼ(PPO)によって反応が進む。
緑茶は製造の過程で酵素の反応を止めるという意味合いで蒸すといった加熱処理で酵素を失活させる。
※酵素はタンパク質で出来ている為、加熱するとすぐに変性して失活する。
紅茶は自身の酵素によって熟成する為、
ファームプロさん曰く、保管を丁寧にしてワインのように寝かせれば寝かせる程、紅茶としての価値が上がるという。
ファームプロさんから緑茶の品種で作られた紅茶の茶葉を頂きました