腐植酸とは何なのか?2の記事までで、腐植酸の分類について触れた。
腐植酸が酸性溶液やアルカリ性溶液に溶ける要因となるカルボキシ基(-COOH)は、
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酒石酸等のカルボン酸が、腐植酸の骨格となるポリフェノールやモノリグノールと結合することで得られるのでは?という内容を記載した。
この酒石酸とポリフェノールが豊富に含まれている食品残渣を基にして、堆肥を製造すれば、超良質な堆肥になるのでは?ということで、酒石酸について整理していくことにする。
酒石酸の酒石だけれども、
熟成したワインの底に溜まるきれいな結晶を指すらしい。
酒石は酒石酸水素カリウムという塩であるそうだ。
酒石はワインのダイヤモンド !|ワインやお酒にまつわるお役立ち情報|モトックス
この塩が水に溶けることで、酒石酸となる。
酒石酸はワインの原料であるブドウの果汁の発酵の副産物であると捉えたら良いだろうか。
ブドウといえば、
果皮にポリフェノールが豊富に含まれているというのが有名だ。
ワイン製造の際にワインにいくらかポリフェノールが移るとは思うが、果皮に残るポリフェノールも当然あるはず。
であれば、ワイン粕を原料にして堆肥を製造すれば、発酵時に生成された酒石酸とも反応をして、比較的早くに腐植物質が生成されると予想できる。
ここでふと頭に浮かんだことがある。
ワイン粕といえば、家畜の良質な飼料になるんだよな。
であれば、ワイン粕を食べた豚から排出された豚糞で良いのでは?と言われそうだが、他の成分も含まれているので、堆肥としては使いたくはない。