鶏糞とか、それ以外の有機物の堆肥作りで時々二価鉄(Fe2+)を消臭のために入れる
という話がちょくちょく挙がる。
堆肥で臭いといえば、
アンモニア、もしくはプロピオン酸周辺の物質が揮発して、
それを感知しているからだろう。
って、今久しぶりに二個目の記事を読んでみたけど、
福岡では豚糞の消臭でバチルス・チューリンゲンシスを利用しているのね。
バチルス・チューリンゲンシスといえば、
九州大学の論文にあった癌細胞のみを特異的に攻撃するタンパクでもバチルス・チューリンゲンシスだったので、
福岡はバチルス・チューリンゲンシスが大好きなのね。
非殺虫性のバチルス・チューリンゲンシスでも消臭効果があれば良いね。
そのうち福岡で、
畜産と遺伝子組み換えの研究から安定して安価で革命的な何かが起こりそうだな。
さてさて話は鉄で消臭の話に戻って、
とりあえず臭いの原因が揮発したアンモニアであるところに焦点を絞って、
アンモニアが揮発しなければ臭いとして感知することができない。
アンモニアは金属イオンと反応すると、
アンミン錯塩という錯体でしかも塩という形状になる。
錯体というのは、
錯体を形成できる金属イオン(錯イオン)が中心になり、
周辺と配位結合により結合したものをいう。
塩というのは下記の記事を読んでください。
水酸化鉄(Ⅲ)とアンモニア水を混ぜると、Fe(NH3)3という錯体の塩になって沈殿する。
※錯体の塩という表現は間違えているかもしれません
上の反応は二価鉄ではなく、三価鉄だよと指摘を受けるかもしれないけど、
堆肥舎は様々なものを好気発酵しているんだ、
超が付くほど、人為的に酸化と還元が起こしているから、
鉄もその中で酸化と還元を繰り返すだろう。
だから、
堆肥の発酵中にどこかしらで二価鉄は使われるだろうな。
どちらにしろ、
堆肥中の臭いの原因は鉄を加えることでアンミン錯塩になり沈殿するので、
臭いの原因は堆肥の中に閉じ込められ、人の鼻には到達せずに臭さを感じない
ということ。