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農業用の直管パイプは何からできている?2までの記事で農業用の直管パイプは鋼製で亜鉛メッキが塗装されていることがわかった。


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今回は鋼を製造する時に用いる石炭について見ていくことにする。

石炭については太古の植物たちのもつ熱量に触れているので、先に目を通しておくと良さそうだ。


石炭は太古に生きた植物の死骸から形成されていて、泥炭→褐炭→瀝青炭→無煙炭の順で石炭化が進む。


この内容を踏まえた上で話を進める。




独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構[JOGMEC]石炭資源情報のサイトに石炭の分類という素晴らしいPDFがあったので読んでみた。

製鉄に利用される石炭は先程挙げた分類の中では瀝青炭(れきせいたん)と呼ばれる石炭を用いるそうだ。


瀝青炭からコークスを生成して、鋼の製造の際に鉄にコークスを混ぜて製造する。


この流れで今回知りたいのは、石炭やコークスに含まれる鉱物質の不純物だ。

資料を読み進めると11ページに分類は異なるが発電燃料等に用いる一般炭の成分分析のうち、灰中アルカリ率という計算方法が記載されていて、どのような灰分(ミネラル)が含まれているかがわかるので紹介する。


(Fe2O3 + CaO + MgO + Na2O + K2O)÷(SiO2 + Al2O3 + TiO2

上記の式により灰中アルカリ率を算出することができ、この比が高いと低融点の化合物が形成され易く、スラッギング性を起こし易くなる。

電力用炭では0.5以下が望ましいらしい。


上記の式では酸化チタン(TiO2)以外は肥料でよく見かけるので、土と混ぜてしまっても大丈夫だろう。

酸化チタンに関しては植物にどのような影響を与えるのか?がわからないので調べる必要がある。