糠漬けの中にGABAはあるか?の記事までで、食の改善によって免疫を高められるか?をテーマに免疫の仕組みから一つずつ丁寧に辿ってきた。
どうやら、免疫で重要となるのは、β-カロテン(カロテノイド)、亜鉛、グルタチオンとGABAでカロテノイド、グルタチオンとGABAの合成には光合成の複雑な反応があり、様々なビタミンとミネラルが関与するので、各種抗酸化系のビタミンも重要であることがわかった。
これらの内容で冒頭の糠漬け以外で頭に思い浮かんだものが、
軟弱葉物で特に春菊で、殺菌剤を極力、もしくはまったく使っていないものが頭に浮かんだ。
※牛糞で土作りをしている畑で収穫できた軟弱葉物は除く
食の次に気になるのが、
運動によって免疫は向上するか?というところだろうか。
最近の外出自粛の流れから、家から出ずに運動不足になると、逆に病気になりやすくなるという話が頻繁に挙がるけれども、それは本当なのだろうか?
この疑問を解消すべく検索してみたら、
鈴木克彦 運動と免疫 日本補完代替医療学会誌 第1巻 第1号 2004年 2月 31-40という読み物に辿り着いた。
この報告では激しい運動の際の好中球(体液性免疫)やNK細胞(細胞性免疫)に与える影響を見ている。
激しい運動というのは筋組織に損傷を与える行為である為、炎症が発生して、その炎症に対して白血球が集まってくる。
最近の情勢がウィルスの感染寄りなので、細胞性免疫であるNK細胞の方を見てみると、NK細胞は急性運動に最も敏感に反応し、短時間(1時間以内)では血中濃度が平均6倍程度に上昇し、運動終了後は運動前値の半数まで減少し劇的な変動が見られる。長時間(1時間以上)では反応が異なる。
※短時間の運動であれば、4時間後に運動前値
※急性運動に関してはMETs(運動強度)で検索すると良い
マラソンやトライアスロンといった過酷な持久性運動では、競技終了後2週間で50〜70%の選手が感冒症状に呈し、そのリスクは通常の2〜6倍にもなるとのこと。
これは諸説あるが、そのうちの一つにストレスによる免疫の抑制作用が考えられている。
これらを踏まえた上で、健康増進の為の運動を整理すると、運動強度の高いものを前提にして、1日20〜60分を週3回以上の頻度で長期間継続することとなる。
補足で、タンパク、鉄、亜鉛や各種ビタミンの摂取も重要だと述べている。
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