以前、ダニの防除を調べていた時、農文協から出版されているハダニ防除ハンドブックに米ぬかによる土壌還元消毒という手法が紹介されていた。
主にハウスで1〜2トン/反の米ぬかを施用し、土壌を潅水して酸素の少ない状態にする。
潅水状態で土と米ぬかを撹拌して静置する。
土を乾かしビニールで覆うことによって酸素が入らない状態にして、20日近く静置する。
米ぬかを使用した土壌還元消毒における土壌窒素量の増加と早熟トマトの減肥栽培
土をビニールで覆って酸素が入らない状態にすることで、土壌中の微生物が酸素と米ぬかを消費して、ビニール下で二酸化炭素を充満させ酸欠状態にする。
発酵熱と太陽光によりビニール下の温度が高くなり、太陽光消毒も同時に行う。
というのが土壌還元消毒で狙う効果だ。
嫌気環境下であるということは、おそらく乳酸菌等が活発になる環境で乳酸菌の抗菌物質の効果も同時に狙えるかもしれない。
上記で紹介した内容を知る前に、米ぬかによる土壌還元消毒という用語が目に付いた時、還元状態にしてフェントン反応を多発させて土壌病害虫を死滅させるのか?ということがふと頭をよぎった。
この話に合わせて、先日の病気の話をした際に挙がった話題にも触れて米ぬかの可能性を見ていくことにしよう。
-続く-