アレルギー反応の緩和には銅を含む金属酵素が重要?の記事で諸々のアレルギーは銅を含む金属酵素で緩和できるかもしれないけれども、最近の野菜には銅を含む微量要素が少ないはずだから、野菜の摂取だけではアレルギーの緩和は見込めない。
という内容を記載した。
そこで意識するのがミネラル系のサプリメントだろう。
早速、ミネラルブレンドというサプリメントを手に取ってみた。
とその前に、サプリメントで銅を摂取する場合、銅はどのような形で含まれているのだろう?ということが気になった。
硫酸銅か?
炭酸銅か?
銅は結合力が高く毒性も強いので、塩(えん)の形で銅を摂取したら、少しでも過剰に摂取してしまったら逆に不健康になるのではないか?
というわけで、ミネラルブレンドのサプリの原材料名を確認してみたら、銅酵母という記載があった。
古い内容ではあるけれども、遠山鴻 酵母における金属解毒蛋白質の生成調節 メタロチオネイン遺伝子の転写誘導機構 化学と生物 Vol.31, No. 12, 1993というものを見つけた。
酵母に限らず様々な生物で言えることだが、細胞内に結合力の強い金属が入ってきた場合、3パターンの挙動を示す。
・金属を能動的に排出
・液胞などへ蓄積(隔離による解毒)
・解毒物質と結合(キレート結合による解毒)
上記の論文では3番目のキレート結合について触れていて、酵母内でのメタロチオネイン(MT)の発現周辺の説明が記載されている。
これらを踏まえた上でサプリメントの銅酵母の話題に戻ると、酵母培養中に銅の塩(えん)を餌として与え、液胞、もしくはキレートタンパクとの結合で蓄積させたものだろう。
おそらくだけれども、MT遺伝子のようなタンパク質を過剰発現させて、極力能動的な排出をさせないようにしているだろうから、液胞ではなく、キレート結合したものが多いのだろうなと予想している。
サプリメント産業は、酵母のバイオテクノロジーによって支えられているのだなと原材料名を見た時に感じた。