腸管上皮細胞の糖鎖と腸内細菌叢の細菌たちの続きの記事まででうっすらと腸内細菌叢のバランスというか、ビフィズス菌がどれくらい占めるか?が大事であることが見えてきた。
最近やたらと発酵食品を摂取すると、腸内細菌叢を整えつつ、免疫が増すということを見聞きするのだけれども、免疫が増すという方がしっくりこないので、更に追求してみることにする。
検索してみて、乳酸菌K15のヒト細胞におけるIgA産生増強メカニズムを解明 - 産総研という研究報告に行き着いた。
要約すると、人体において乳酸菌(報告内では乳酸菌K15)を摂取して、乳酸菌が腸に届く(生死の記載なし)と、免疫細胞の樹状細胞が乳酸菌を認識し、
唾液中で抗体の一種である免疫グロブリンA(IgA)の産生を活発にする。
※IgAはIgGが2つ繋がったもの
IgAは細菌に対してはオプソニン化といい、自然免疫の一種の好中球の働きを活発化し、ウィルスに対しては中和抗体として、ウィルスを囲い込んで細胞に感染出来ないようにする。
ここまで見ると、乳酸菌の摂取はすごいと思ってしまうけれども、この判断はおそらく現時点ではまだはやい。
抗体は獲得免疫で洗礼された素晴らしい特徴があり、その特徴を起点にして考えると、気になることが生じる。
次回の記事で獲得免疫について触れた後、今回の研究報告を再度見直す事にしよう。
-続く-
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