GABAが獲得免疫に与える影響を探るの記事で、興奮状態の鎮静作用があるとされるGABAの摂取によって、獲得免疫の向上が見られたという研究報告を紹介した。
ここでの免疫向上は唾液中のIgA濃度の変化であり、ウィルス感染の要となる細胞性免疫の方ではなかったが、アレルギーの要因である体液性免疫と細胞性免疫の差も縮むはずで、細胞性免疫の方にも何らかの良い影響を与えていると期待している。
前回の記事の最後に発酵食品の味噌がちらつくという内容で占めたけれども、実際のところ味噌はどうなのだろう?ということで更に追求してみることにした。
早速検索してみると、
乳酸菌を用いた味噌におけるγ-アミノ酪酸の生成 近畿大学農学部紀要 第40号 39〜45 (2007)に辿り着いた。
上記の研究報告を読んでみると、味噌は塩分濃度が高い為、GABA生成能の高い乳酸菌がいなくて、キムチ等にいる生成能が高い乳酸菌は高濃度の塩では生存出来ないらしい。
その後の研究によって市販味噌の塩分濃度内でGABAを合成できる細菌の話に繋がるけれども、ここでは触れない事にする。
短絡的にGABAを摂取するという観点であれば、一般的な味噌は向いていないらしい。
※これからGABAを含む味噌が市販される可能性は十分に有り得る。
概要に茶葉を嫌気発酵させたものや玄米を水に浸漬して胚を発芽させたものでGABAの濃度が上がったという話もあるので、GABAを摂取するものは探せばいろいろあるのかもしれない。
今回の話で、
すぐき、キムチやぬか漬けあたりが頭に浮かんだ。
ぬか漬けの塩分濃度や味噌と比較してどうなのだろう?