前回、土壌中のリン酸の量を測定する方法を記載した。
その際に土壌中のリン酸はリン酸イオンの測定、つまりはリン酸イオン濃度を測れるだけで、
有機態リン酸の量は測れないらしい。
今回は
カルシウムの測定はどんな感じなのか?調べてみる。
カルシウム(石灰)の測定は
交換性石灰の測定
原理
OCPCはアルカリ性でCa2+と錯体を形成し、紫赤色を呈するのでこれを測定する。本法は 8-オキシキノリンを添加することにより、Mg2+の妨害を除去できるが、多量のFe3+に妨害される。
土壌の化学性の測定より一部抜粋
カルシウムの抽出液として酢酸アンモニウムを利用する。
酢酸塩を使うことで、く溶性のカルシウムをイオン化できる。
※酢酸の酸の強さは炭酸より上、硝酸より下というところ
※この方法で炭酸石灰とリン酸石灰のカルシウムをイオン化できる
水溶性カルシウムは勝手に溶けるので、
抽出は考えなくて良い。
※硝酸石灰や硫酸石灰等
イオン化したカルシウムとOCPCで錯体を形成させることによって、
錯体となった物質の量を測定する。
※錯体:カルシウムイオンを中心にして、カルシウムを囲うように分子が構成する形状のこと
となると、
土壌中にある主要なカルシウムはだいたい測定できるってことにになるね。
いや、ちょっと待てよ!
いくら水溶性といえど、
アルカリ土類金属であるカルシウムから形成された塩って、
栽培では水溶性扱いされるけど、
化学全般では難溶性扱いだよね。
となると、
土壌劣化の原因となる硫酸石灰の量はほぼ測れないってことになるよね?
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