ブナ科の木を見始めてから、常緑木という言葉を見かける。
ブナ科の木は大体常緑木だと思いこんでいたけれども、
ブナ科のクヌギは落葉木として扱われている。
ここらへんから森を理解する上で重要な知見が得られるかもしれないので追ってみる。
先に誤解しそうな箇所を潰しておくと、常緑木の葉は木から落葉せずに葉が付き続けているというわけではなく、葉が老化したら落葉するということで、落葉木と常緑木の大きな違いは葉の寿命にあるそうだ。
落葉性 - Wikipediaに興味深い記載がたくさんあるので紹介すると、日本における常緑木というのは冬の寒さに耐えなければならず、
寒さや乾燥に耐える術は、葉を小さく、厚みを増すことらしい。
光合成の効率を追求する観点だと、葉は大きく薄い方が光の吸収効率が高まるので真逆の対応と言える。
クヌギ等の落葉木は光合成の好条件の時に薄くて大きな葉を展開して、冬の厳しい条件になれば落葉するというになり、常緑木と比較すると、光合成の質を高める代わりに葉の維持コストを削減して、冬の厳しい時期は光合成を諦めたというように見える。
落葉することで、自身の根元に落ち葉の絨毯ができ、保水性、保温性やおそらく保肥力が増すので、次年以降の生育の快適性が増すはず。
まだまだ色々と得られそうなことが多いけれども、一旦ここまでにしておく。