前回の香りマツタケ,味シメジのホンシメジの記事で、記事名にもある香りがマツタケで味はシメジのホンシメジを見た。
味のシメジはブナシメジあたりを指すとして、香りの方が残っているので、今回はマツタケの香りについて見ることにする。
最初にマツタケの香りについて調べてみると、
Calvero - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによる
1-オクテン-3-オールという不飽和アルコールに辿り着いた。
※アルコールは-OH基(アルコール基)がついた化合物を指す
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1-オクテン-3-オールは不飽和脂肪酸であるリノール酸から合成されたもの。
リノール酸からできた香りといえば、植物の香り化合物もリノール酸経由だった。
香り成分の話題は一旦ここまでにしておいて、マツタケそのものに目を向けてみると、
マツタケといえば、高級なキノコとしてのイメージが強い。
マツタケが高級というイメージが強くなったのは、香りが良いのはもちろんのこと、マツタケ自体が菌根菌であり、人工的な栽培ができない事が大きいだろう。
これはホンシメジに高級というイメージがついたことと理由は一致する。
ホンシメジは例外的に押し麦とトウモロコシ粉を培地にして栽培できるという話題があったが、マツタケにはまだないみたいだ。
※マツタケの人工栽培について調べている時に興味深い研究紹介があったのでリンクを貼っておく。
きのこの生態を解き明かし、世界初のマツタケ人工栽培をめざす。|研究ピックアップ|「農LABO」近畿大学農学部の研究にせまる
菌根菌と香りという二つの要素が出てきたので、キノコの香りについて更に調べてみたら興味深い研究報告にたどり着くかもしれない。
※ここでいう菌根菌は作物に付く菌根菌とは異なる
城斗志夫等 キノコの香気とその生合成に関わる酵素 - におい・かおり環境学会誌 44巻 5号 平成25年