先日、フキノトウの天ぷらを食べた。
フキノトウは苦味が強いが、何故か美味いと感じる不思議な味がする。
動物において苦味は中毒死を回避する防衛本能のようなものだけれども、フキノトウの天ぷらはもう少し食べたいと思った。
この苦味は一体何なのだろう?
フキはキク科フキ属に属する多年草の草本植物になる。
フキノトウはトウ(新芽のよなもの)であるため、ビタミンやミネラルが豊富に含まれている。
他におそらく自身を守るためにタンニンが多く含まれているらしいけれども、タンニンの中で興味深いものが含まれていた。
それは、
フキ酸 | 化学物質情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター
フキ酸と
※図:フキノール酸 | 化学物質情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンターより引用
フキノール酸だ。
フキ酸はフキノール酸を構成するものだろうから触れない。
フキノール酸はポリフェノール(六角形に水酸基-OHが二つ)が二つ付いているが、この二つが直鎖のように繋がっていて、その間にカルボシル基(-COOH)があるアルコールになっている。
これは個人的な見解になるけれども、反応性が高いポリフェノールが二個ありつつ、それが離れているので、互いの基がお互いに干渉をせずに効力を発揮するような構造に見える。
更にポリフェノール程ではないけれども、カルボシル基も何らかの反応性を示すため、フキノール酸は他の物質に作用する宝庫のように見える。
これが独特の苦味に繋がっているのだろうか?