プロテインは何からできている?の記事以降、店で売っているプロテインをよく見るようにしている。


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プロテインバーの包装を見ていたら、Eルチン配合という文字を見かけ気になった。


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Yikrazuul - 投稿者自身による著作物; ISBN 978-3642009624; S. 1124, パブリック・ドメイン, リンクによる


ルチンといえば、蕎麦湯を飲んだの記事で触れたポリフェノールで、二価鉄による活性酸素の発生を抑制する効果があると記載したものだ。

このルチンの頭文字にEが付いているのは一体何だ?

Eルチンがプロテインに入っている意味は何だ?

という事が疑問になったので早速検索をしてみた。




内田(丸木)裕子 ポリフェノールの機能性研究とその商品応用 抗酸化物質の幅広い機能性 - 化学と生物 Vol. 60, No. 5, 2022の読み物にたどり着いた。


まずはEルチンのEだけれども、上記のリンク先PDFでは物質名が異なっていたが、意味だけ引っ張り出してくると、Enzymatically modified(酵素処理)の略であるらしい。


酵素処理の前提として、人がルチン等のポリフェノールを摂取しても吸収率が低いらしい。

活性酸素の除去の観点であればポリフェノールが血中を移動しているだけでも、血中で発生した活性酸素を除去できて動脈硬化を予防出来るといった利点はあるが、吸収率を高めて他の器官でも利用出来るように酵素処理を行ったものがEルチンであるそうだ。


では、何故プロテインバーにEルチンを配合するのか?

この疑問を解消する実験として下肢筋肉変化量の結果がある。

※以下の内容はEルチンではなく、酵素処理イソクエルシトリン(EMIQ)だけれども、Eルチンに置き換えて話を進める


フットボール選手にホエイ + Eルチンを摂取した方はホエイのみの摂取と比較して、筋肉変化量が優位に増加したという報告がある。

Eルチンによる筋肉変化量のメカニズムは不明な点が多いが、運動時?の過度の酸化ストレスの緩和により筋疲労の軽減が影響しているのでは?と記載されている。


おそらくだけれども、Eルチンは筋肉変化量以外でも良い影響を与える可能性がありそうだ。

Eルチンについての内容を読んで気になる事がいくつか出てきたが、それは追々触れていくことにしよう。