プロテインバーにEルチンを配合する意図は何だ?の記事で、プロテインバーに配合されていたEルチンについて調べた。
吸収しにくいポリフェノール(ルチン等)を酵素処理することで、摂取時の吸収効率を高め、筋肉変化量に良好な影響を与えるらしい。
ここで気になるのが、酵素処理とは一体何なのか?
それは人体にとって悪影響を与えるものではないのか?
といったところだろうか。
なので、ルチン等の酵素処理について調べてみることにした。
健康機能の研究成果 Eルチン (酵素処理ルチン) - 森永製菓のページに拠ると、酵素活性はクェルセチン等のポリフェノールに糖を付与する事だと記載されている。
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上のクェルセチンの図の矢印で示した箇所に1〜6個の糖を付与したクェルセチン誘導体(配糖体)であるそうだ。
糖が付与される事によって、吸収効率が格段に上がるそうだ。
クェルセチン配糖体の吸収に関しての研究は冨森菜美乃 ポリフェノールの体内動態に関する研究 体内に吸収されたポリフェノールのゆくえ - 化学と生物 Vol. 58, No. 3, 2020に記載されていたので、この場で詳細は触れない。
※文中のグルクロン酸縫合に関しては解毒物質供給機能としての糖の記事で触れている
ポリフェノールに糖が付与されていると吸収効率が上がり、糖の数で更に上がる。
Eルチンはルチンよりも付与されている糖の数が多く、吸収強化版ルチンというイメージで良いか?
余談だけれども、森永製菓のEルチンは
マメ科の落葉高木のエンジュ由来のルチンを用いているそうだ。
エンジュといえば、ハチミツの蜜源として利用されている木だったな。