フラボノイドの基となるカルコンの生合成についての記事で、
フラボノイドの基となるナリンゲニン[フラバノン]の生合成まで見てきた。
今回は本題である縮合型タンニンについて見ていくことにしよう。
縮合型タンニンというのは、フラボノイドが複数個繋がった(縮合)化合物を指す。
ここで注目すべき箇所が、繋がっているフラボノイドが、
中央の六角形の箇所(C環)の下に、二重結合の酸素(=O)やヒドロキシ基(-OH)が付いていないフラバン-3-オール類のフラボノイドとなる。
上記のフラボノイドはフラボノールと呼ばれ、フラボノールには、
エピカテキン等が含まれる。
越阪部奈緒美 - ポリフェノールパラドックス 生体利用性と機能性の矛盾 - 化学と生物 Vol. 54, No. 10, 2016
改めて、縮合型タンニンを見てみると、
2つのフラボノールで、一方はC環の 4 の炭素と、もう一方はA環の 8 の炭素が結合している。
この反応には、ポリフェノールオキシダーゼという酸化還元酵素が関与していて、銅を含む金属酵素であるそうだ。
酸化還元酵素(Oxidoreductase) | 生物学科 | 東邦大学
ちなみにだけれども、カテキンなどのフラボノールはフラバノンから数ステップで合成される。
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