ポリフェノールに触れていると、すぐに疑問になるのが、キノンは容易に還元されるか?ということだろうか。

この疑問は栽培上とても重要で、水田のメタン生成に密接に関係している。

水田からメタン発生を気にして乾田にすることは良い手なのだろうか?


というわけで、キノンの還元について抑えておくことにする。




はじめにキノンについてだけれども、


caffeic_acid


ポリフェノールの


polyphenol


の箇所が酸化されることで、


quinone


になった化合物をキノンと呼ぶ。


ポリフェノールが酸化するということは、周辺の何らかを還元しているということになるわけで、ポリフェノールが何らかに電子を与えていることになる。

では、キノンは電子を容易に受け取る事ができるのか?


奥田徹等 有機溶媒中でのカフタリック酸キノンの合成 - ASEV Jpn. Vol.16,No.1 (2005)の緒言に上記の疑問を解消する内容の記載があった。


oxidation_reaction_of_phenols

奥田徹等 有機溶媒中でのカフタリック酸キノンの合成 - ASEV Jpn. Vol.16,No.1 (2005) 14ページより引用


キノン分子は一般に還元すると元のフェノール化合物になると記載されていた。

上の図では、キノンをアスコルビン酸(ビタミンC)で還元しているが、他の還元剤でも同様の反応になるだろう。


後はキノンの還元されやすさが二酸化炭素や硫酸イオンよりも上であれば良いのだけれども、そこらへんの判断をするための知識はまだない。

田の酸化還元電位


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