PA300264


還元剤としての水酸化鉄までの記事で水酸化鉄(Ⅱ)(以後、水酸化鉄とする)の工業での用途について触れた。

何らかの化合物を還元する際に水酸化鉄を使用するそうだ。


ここで疑問になるのが、水酸化鉄の製造方法だ。

数ある(であろう)還元剤のうち、水酸化鉄を使用するということは、安価で大量に水酸化鉄を得る事ができるからだろう。


というわけで、調べてみた。




JP2007230850A - 高純度水酸化鉄の製造方法 - Google Patents塩化鉄水溶液を、アルカリ水溶液で中和して水酸化鉄を沈澱させると記載されていた。


おそらくここでいう塩化鉄は塩化鉄(Ⅱ)で、アルカリ水溶液というのは水酸化ナトリウムだろう。

であれば、

FeCl2 + 2NaOH → Fa(OH)2 + 2NaCl

になるはずだ。


次に気になるのが、塩化鉄(Ⅱ)の製造方法だ。

塩化鉄(Ⅱ) - Wikipediaに拠ると鉄と塩化水素(塩酸)の反応で得られると記載されている。


であれば、

Fe + 2HCl → FeCl2 + 2H

となる。


ここでいう鉄は限りなく銑鉄に近いものだろう。

鉄の炭素量とは何か?

酸が金属を溶かす


次に気になるのが、水酸化ナトリウムと塩酸を工業的に得る方法だけれども、それは次の機会にでも。


関連記事

重要だけど扱いにくいものでもある二価鉄