軟質ゼオライトのクリノプチロライトの記事で天然ゼオライトのうち、
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硬質のモルデナイトと
By Christian Rewitzer, CC BY-SA 3.0, Link
軟質のクリノプチロライトについて触れた。
硬質と軟質という括りがあれば、各々のゼオライトの風化耐性というものがあるかもしれないということで、ゼオライトの風化について見てみることにする。
ゼオライトの風化に関して検索をしてみたところ、古い論文ではあるが、「増田立男等 脱アルミモルデナイトの酸特性および触媒活性 生産研究 31巻7号(1979.7)」で、ゼオライトの風化は脱アルミ化により、アルミニウムが溶脱すると記載されていた。
Si/Al比が3のゼオライトを簡略化したもので脱アルミ化について見てみると、
Al-Si-Si-Si-O-Al-O-Si-Si-Si-Al-
という構造があった時に
Al-Si-Si-Si-O-H + Al3+ + H-O-Si-Si-Si-Al-
といった流れでアルミニウムが外れて、ケイ素(Si)で出来た骨格は分断される。
ここからは上記の論文には記載はないが、次に分断されたケイ素の骨格からケイ酸が溶脱して構造が小さくなり、溶脱したアルミニウムとケイ酸が安定な形になろうとして、粘土鉱物へと変質していく。