プログラミング教室の運営に関わっていると結構な頻度で子供にゲーム機を買い与えるのは良いのか?という話題が挙がる。
私個人の意見としては、ゲームは科学技術の面、シナリオ作成の面やマーケティングの面で得られる事が多い良質な教材だと捉えているので、全くやらせないというのは勿体ないが、体力や視力を考えるとトレードオフが大きいなとも思っている。
前ふりはここまでにしておいて、
最近Steamの展開が気になっているので、SteamとSteam Linkというテクノロジーについて触れてみた。
※SteamはPCゲームのプラットフォーム
まずはSteamとSteam Linkについて触れておく。
Steamというのは、Valve Corporationが公開しているゲームのプラットフォームで、Steam内でゲームの使用権を購入して、ゲームのデータをダウンロードしてプレイすることができる。
PCでゲームを動かすには、それなり以上のハードウェアのスペックが必要になるので、他ゲーム機と異なり、気軽に持ち運んでゲームをプレイすることが出来ない事が多い。
ここで役に立つのが、
Steam Linkで、ゲームの演算はハイスペックPCの方に任せておいて、ローカルネットワークでつないだ他のマシン(スマホ可)でゲームを行う仕組みのこと。
Steam Linkをインストールする側のマシンは低スペックでも大丈夫。
今回はChromecast with Google TVにSteam Link(Androidアプリ)をインストールして試してみた。
※2024年10月2日追記
Chromecastの後継機にあたるGoogle TV Streamerで同様のことを試した内容をまとめた記事
Google TV StreamerでSteam Linkを試してみた
ChromecastはテレビにHDMIケーブルでつなぐことで、簡易的なスマートテレビにするもので、YouTubeの閲覧以外にAndroidアプリをインストールすることが出来、TVerやNHKプラスも見れたりする。
始めにゲームのコントローラを使用できるようにする。
PlayStation 4のコントローラであれば、Bluetooth(ブルートゥース)で繋がるみたいだけれども、コントローラの価格が高いので手を出しにくい。
今回はlogicoolのF310を試してみることにした。
F310ゲームパッド - コンソールスタイル - ロジクールゲーミング
このコントローラはUSBの有線接続だけれども、ChromecastにはUSBポートがない。
そこで、アイ・オー・データから発売されているUS2C-HB2/PDを購入してみた。
US2C-HB2/PD | USBハブ/ケーブル/オプション | IODATA アイ・オー・データ機器
この機器にはUSBポート(USB2)が2個とSDカードとmicroSDカードのポートがある。
このようにChromecastとコンセントの間にかますように設置する。
拡張したUSBポートにコントローラをつなげ、Chromecastを起動し、Steam Linkを起動してみた。
Steam Linkでゲームのコントローラが認識されている事が確認できた。
Steamの方でソフトウェアを一つ購入して、Steam Linkで試してみた。
実際の画面は割愛するが、動きはするがカクカクした動きでやりにくかった。
カクカクした原因がネットワークかハードウェアのどちらかの問題だと予想し、ネットワークの方から調べてみることにした。
まずはネットワークのパフォーマンスを調べてみた。
使用している回線は
ゲームをするには申し分ない速度だった。
Chromecastの方のWiFiの速度を測定する術がないらしいので、確実な速度が発揮できるように
Chromecast with Google TV用イーサネットアダプターを購入した。
Chromecast with Google TV 用イーサネット アダプター - Google ストア
このアダプターにはLANケーブルのポートがあり、Chromecastを有線接続にすることができる。
コンセントの箇所をイーサネットアダプターに変更して再びSteam Linkを開いてみた。
回線は非常に高速になったが、ゲームのカクカクっぷりは解消しなかった。
どうやらChromecastのスペックの問題であるらしい。
Chromecastのスペックを調べてみたら、
CPU:Amlogic S905D3 1.9GHz 4コア Mali-G31 MP2 GPU
メモリ:2 GB RAM
であった。
スペックの問題であるか?の調査の為に
Raspberry Pi 4Bを持ち出してきた。
CPU:ARM Cortex-A72 (1.5GHz クアッドコア)
メモリ:8GB
Steam LinkはRaspberry PIにもインストールできる。
Raspberry Pi 4BにLANケーブルを繋いで、Steam Linkを動かしてみたところ、メイン機のようなスムーズな動きになった。
※Raspberry PiでSteam Linkを動かす時はネットワークに有線接続するのは必須であるらしい
※Raspberry Pi用のSteam Linkは32ビットのOSの方のみ対応で、64ビットの方では使用できない
Chromecastで動きがカクカクしていたのは、メモリが少なかったからなのかな?
他のスペックのマシンでも試してみたいところ。
※2024年10月2日追記
Chromecastの後継機にあたるGoogle TV Streamerで同様のことを試した内容をまとめた記事
Google TV StreamerでSteam Linkを試してみた
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NPO法人でプログラミング教育に関わっています。
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