昨年末にニュースで頻繁に挙がったmRNAワクチンだけれども、気になったのでmRNAワクチンに関しての読み物に目を通してみたら、あまりにも凄い技術で感動したので拙い説明になるかと思うが整理してみる。
mRNAワクチンの背景にあるmRNA医療について整理されているものを先に紹介しておく。
mRNA 医薬開発の世界的動向 - [医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス,PMDRS,50(5),242 ~ 249(2019)]
上記の内容を前回までの記事のイメージ合わせていくと、
前回までセントラルドグマを踏まえてコロナウィルスについてを知るのわかりやすいんだか不明だけれども、パソコン、USBメモリと3Dプリンタの関係を用いてウィルスの感染のついてを見てきた。
パソコンをDNA、USBメモリをmRNAもしくはssRNA(+)ウィルス、3Dプリンタをタンパク質を合成するリボソームとして、一つの細胞と見立てて、ウィルスは細胞のタンパク質の合成に割り込み、ウィルスの為のタンパク質を合成させる。
mRNAワクチンを含め大半のワクチンは細胞の仕組みとウィルスの特徴を利用する。
今までのワクチンは感染力の強いウィルスを分離したら、実験動物に感染させ、膨大な世代交代をさせて、細胞に感染した時に免疫は認識するギリギリの感染力まで弱体化させることをしているらしい。
この膨大な世代交代に多大な時間がかかるため、ワクチンの開発は長い時間を要していた。
この長い開発時間の解決の為に注目されていたのがmRNAワクチンだった。
再び、3Dプリンタの例に戻って、
人為的に明らかに何らかには侵入されたことがわかるけれども、被害は周辺に広がらないように加工したUSBメモリを投入して、白と赤のUSBメモリが再び侵入しないように警備を強めるようにする。
mRNAワクチンの話題に戻って、mRNAワクチンは実際のウィルスのRNAから感染後に重篤化する情報を切り取って、感染する事のみの情報にしたものを投与する。
RNAからの切り取りは先日話題に挙げた逆転写酵素や制限酵素と呼ばれる試薬があれば難しくはない。
難しくはないので、何故今までmRNAワクチンはなかったのか?
そこにはRNAが壊れやすいという特徴があり、効果を発揮する細胞まで改変したmRNAを運ぶ事ができなかったという理由がある。
※RNAの方にも壊れないようにする工夫があるがここでは触れない
mRNAを目的の箇所まで運ぶ為に脂質ナノ粒子(LNP)というものがあり、コロナ渦で急速に開発が進んだ。
RNAワクチン - Wikipedia#脂質ナノ粒子について
脂質ナノ粒子を用いた核酸医薬デリバリー - Drug Delivery System 31― 1, 2016 61
この脂質ナノ粒子の技術が急速に発展したことは凄いことで、新たに感染されたら重篤化するウィルスが発見されても、すぐにワクチンを開発することが出来るし、詳細は端折るけれども、2006年のノーベル賞で話題になったRNA干渉( RNAi )というとてつもない技術の薬の開発速度も大幅に向上する。
これは個人的な意見だけれども、ワクチンを接種しただけではおそらくダメで、接種後の抗体が適切に合成されるように事前に食生活は見直しておかないと有効に効かないはず。
ウィルスによる感染症の流行を抑えるには、一番最初に野菜の栄養価を高める事を見直す事ではないだろうか?