前回のアジサイの花弁の色を理解する為にアントシアニジンを見るの記事でアントシアニジンの構造を見た。

これを踏まえた上でアジサイの花弁でpHによって色がわかる事について触れたいけれども、その前にアントシアニンという用語に触れておく。


Wikipediaでページがあるもの例にしてアントシアニジンの一種であるシアニジンを見る。


NEUROtiker (talk) - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによる


シアニジンは真ん中の環(C環)の上のOがプラスに荷電していて、右の環(B環)に2つの水酸基(-OH)を持つ。


Yikrazuul - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによる


C環の水酸基(-OH)に糖(図ではブドウ糖:グルコース)が付与された配糖体がアントシアニンとして扱われる。

シアニジン 3-グルコシド


糖が付与されることで安定性に変化で出るのは、今まで無毒化に関与するグルクロン酸抱合や緑の香りで見てきた。

解毒物質供給機能としての糖

痛みは青葉の香りにのせて隣株に伝える


これを踏まえた上で、アジサイの花弁のpHによる色の変化について見ていくことにする。




生理活性植物因子アントシアニンの色と構造 - J. Jpn. Soc. Colour Mater. 79 [3] 113-119 (2006)にアントシアニンの一種のペラルゴニジンの配糖体でpHによる色の変化の図があったので抜粋して話を進める。


※図:生理活性植物因子アントシアニンの色と構造 - J. Jpn. Soc. Colour Mater. 79 [3] 113-119 (2006) 19ページの図2を一部改変して引用


上の図はアントシアニンがpHによってどのように色が変化していくかが記載されている。

図の説明をしておくと、Gと記載されている箇所は糖が結合していることを意味している。

pHの変化によって、左の環(A環)と中の環(C環)の荷電の仕方、右の環(B環)の水酸基に変化やB環とC環の繋がり方が変わる。


pHが低ければ(Hが多ければ)花弁は赤色になり、中性域では紫色になり、pHが高ければ(Hが少ない)花弁は青になる。


ここまで記載して、アジサイが青色の花を咲かせているの記事でアジサイの青色はアルミニウムが関与していたはず…という疑問が生じる。

ここまで記載して何なのだけれども、アジサイの色の仕組みは今回とは異なる。



pHで花弁の色が異なるのはアサガオが有名だそうだ。