前回の記事でドクダミの葉には抗菌・抗カビ性の物質が含まれていることがわかった。
上記の物質が含まれていることを知る経緯として、
ドクダミの抗菌性の物質の論文を発見して読んでみてのことだけれども、
この論文でドクダミ以外で興味深い記述があった。
興味深い個所を抜粋してみると、
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サツマイモ類は多くの生理活性物質を含んでいる。麦角アルカロイドを含み、先住民により幻覚剤として用いられていた種もある。植物体を傷つけたときに分泌される白い乳液状ヤニ成分に、下剤、抗癌剤、抗生物質が報告されている。また、微生物が感染したときに生産されるイポメアマロン(lpomeama-ron)(図1)は猛毒であり、傷がついたり青黒くなったサツマイモを食べると中毒することがあるので、注意が必要である。
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未利用植物の有効利用と調理科学への期待 日本調理科学学会誌 Vol. 41. No.3. 204〜209 (2008) [講座] 41ページより抜粋
サツマイモといえばヒルガオ科なので、
幻覚剤というのはおそらく
サツマイモと同じ科であるヒルガオ科のアサガオのタネの幻覚作用と同じものを指しているのだろう。
それよりもだ、
微生物が感染した時に生成されるイポメアロマンという物質が猛毒でありという記述が衝撃的だ。
サツマイモといえば地中で様々な動物にかじられ、
写真のように薄い青っぽい傷口がよく見られる。
この個所を食べると非常に苦いのだけれども、
この苦さというのがただ苦いだけではなく、
イポメアロマンによるものだったら怖いな。
そもそもの話、
苦味は何らかの有害物質から避けるための危機回避能力であるため、
苦さが猛毒からというのは変な話ではないけれども、
明確に猛毒だと記載されればそれなりに意識するようになる。
他にも気になる記述があるけれども、
それは次回に触れることにしよう。
-続く-