かね正アグリシステムさんで土壌分析についての話をさせていただきました等で土壌分析の話をさせていただいていますが、

土壌分析自体、あまり意味のないものだと思っています。


いや、思っていました。


理由は、

土壌分析で畑の状況を把握するということをよく言われるが、

統計学を少しでもかじったことがある人なら絶対に思うはず。

soil_analytics_001

畑って広いでしょ。

広いところでデータをいくつかとってそのデータの標準偏差をみてデータの信ぴょう性を確認して…


いやいや、

一枚の畑で何個データを取れば、統計的に正しい数値を得られるのよ!


しかも、畑の端で絶対に数字が変わるから、

バラつきが少ないデータを取るのにいくら費用を突っ込めばいいのよ!


という費用対効果が絶対に合わないだろ

というのが主な理由です。


でも、

最近、いろんなところをみて思ったのが、

別にバラつきがあったデータでもよくね?

ってことです。


たとえばだよ、

soil_analytics_001

前作、Bという箇所でなぜか極端に生育が悪かったとする。

そこの土だけを採取して分析するとわかることがある。


それは、

栽培している人の手癖

特に施肥設計の癖です。


栽培をするにあたっての土壌の良さは加算方式ではなく、

バラつきが少なければ良いということで、


たとえば、


good_soil


ここが良かったところで、

苦戦しているところの例は訳あって出せないが、

ECやリン酸の値が突出していたりする。

※宣伝 この手の話の詳しいところは勉強会でお話します。

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保肥力や緩衝性という要素を高めても、

特定の要素が突っ切るのではなく、各要素のバラつきが減るという特徴があるため


一番悪かったところに合わせて施肥設計を行っても、

良かったところは悪かったところ程成績が良くなるということはない。


ここからわかる通り、

土壌の状態の情報ももちろんほしいが、


それ以上にほしいのが、

無意識に特定の要素ばかりを投入していないか?

ということで、


この情報は、

栽培中の土壌で一番生育が悪かった箇所の土を採取すればよくて、

経験上、ほぼ把握できた。


何度も言うけど、

データのバラつきを意識する必要はなかった。