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カテゴリー : 土壌分析

電子書籍の販売をはじめました
 

今年はリン酸施肥について考えた一年であった

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牛糞堆肥を施用すると、土壌中のリン酸濃度が上昇し、生育初期に生育が促進される一方、後々生育障害や病害発生のリスクが高まる可能性があります。具体的には、リン酸過剰による根の伸長阻害、微量要素の吸収阻害、土壌pHの上昇による病害発生などが挙げられます。これらの問題は、牛糞堆肥の投入量を減らし、化学肥料や堆肥の種類を組み合わせることで改善できる可能性があります。

 

米ぬか土壌還元消毒でどれ程の有機態リン酸が投入されるか?

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米ぬか土壌還元消毒は有機態リン酸であるフィチン酸を大量に投入するため、土壌への影響が懸念されます。米ぬか1〜2トン/反の投入で、フィチン酸は85〜170kg/反も供給されます。これはトマトのリン酸施肥量の数倍に相当し、過剰なリン酸は亜鉛などの微量要素の吸収を阻害し、土壌劣化を招く可能性があります。特に土壌鉱物の劣化が進んだハウス栽培では深刻な問題となり得ます。有機態リン酸の蓄積と土壌鉱物の状態には注意が必要です。

 

秀品率が高い畑の土のリン酸値は低かった

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秀品率の高いネギ畑の土壌分析では、リン酸値が低いという共通点が見られました。これは、土壌分析で測定されるリン酸が、植物が利用できない形態のものを含んでいないためと考えられます。従来の土壌分析では、病原菌の栄養源となるリン酸のみを測定しており、植物が利用できる有機態リン酸(フィチン酸など)は考慮されていません。今回の分析結果はサンプル数が少ないため、あくまで傾向に過ぎません。今後、検証環境を整え、有機態リン酸を含めた土壌分析を進めることで、より正確な情報が得られると期待されます。

 

有機態リン酸ことフィチン酸の測定方法はあるのか?

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土壌中の有機態リン酸であるフィチン酸は、過剰に蓄積すると植物の生育を阻害する可能性がある。しかし、既存の土壌分析では測定されていない。フィチン酸の測定は、食品分析の分野では吸光光度法やイオンクロマトグラフィーを用いて行われている。土壌中のフィチン酸測定には、アルミナ鉱物との結合を切る必要はあるものの、技術的には不可能ではない。にもかかわらず、土壌分析の項目に含まれていないのは、認識不足や需要の低さが原因と考えられる。

 

有機態リン酸の過剰蓄積についてを考える

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土壌中のリン酸には、植物が利用しにくい有機態リン酸が存在します。特に、穀物や家畜糞に由来するフィチン酸は土壌に蓄積しやすく、問題を引き起こします。フィチン酸はキレート結合により土壌と強く結合し、植物が利用できません。さらに、亜鉛などの微量要素とも結合し、植物の生育を阻害します。また、既存の土壌分析ではフィチン酸は測定されないため、過剰蓄積に気づきにくいという問題もあります。米ぬか施用などでフィチン酸が蓄積する可能性があり、注意が必要です。

 

リン酸値の改善の為のラッカセイ栽培で気をつけるべきところ

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土壌分析でリン酸値が高い場合、Ca型リン酸が多く病気リスクも高まります。記事で紹介されたラッカセイはAl型リン酸を利用できるため、石灰過剰の土壌ではリン酸値改善効果は期待できません。石灰過剰だと土壌pHが上がり、ラッカセイがAl型リン酸を溶解しにくくなるからです。リン酸値改善には、まず石灰値の適正化が必要です。鶏糞など酸性資材の活用も検討しましょう。

 

速効性のリン酸肥料はどんな形?

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速効性リン酸肥料として知られるリン酸アンモニウム(燐安)は、リン酸とアンモニアの反応で製造されます。しかし、原料のリン鉱石からリン酸を抽出する過程で硫酸を使用するため、燐安には硫酸石灰(石膏)などの不純物が含まれます。リン酸は土壌中で安定化しやすく過剰になりやすい性質を持つ上、燐安を用いると意図せず石灰も蓄積するため注意が必要です。土壌中のリン酸過剰は病気発生リスクを高めるため、施肥設計は慎重に行うべきです。

 

畑作の輪作の稲作ではリン酸はどのようにして減っていくのか?

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畑作後に水田を作ると、リン酸が減少する理由は、水田の還元環境にあります。通常、土壌中のリン酸は鉄と結合し、水に溶けにくいFePO₄の形で存在します。しかし、水田の酸素が少ない環境では、鉄が還元されFe²⁺となるため、リン酸との結合が弱まり、水に溶けやすい形に変化します。また、カルシウムと結合したリン酸も比較的溶けやすく、水田環境では自然と減少します。これらの要素が重なり、畑作後の水田でリン酸が減少すると考えられています。

 

原子吸光光度法を用いてマグネシウムを測定する

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土壌中のマグネシウム測定に原子吸光光度法が用いられる理由を解説しています。原子吸光光度法は、物質を高温で原子化し、そこに光を照射して特定の波長の光の吸収量を測定することで元素濃度を分析する方法です。マグネシウムは炎光光度法では測定できない波長を持つため、原子吸光光度法が適しています。一方、カルシウムも原子吸光光度法で測定されていますが、これはコストや感度、多元素同時分析の可能性などが関係していると考えられます。

 

炎光光度法でマグネシウムを測定しないのは何故か?

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炎光光度法でマグネシウムを測定しない理由は、マグネシウムが発する光が人の目で見えない紫外線であるためです。マグネシウムの炎色反応の波長は285.2nmと、可視光線の範囲外です。一方、炎光光度法で測定されるカリウムは766.5nmと、可視光線の赤色の範囲に収まります。マグネシウムは燃焼すると強い白色光を発しますが、これは燃焼力が強いためであり、炎色反応とは異なる現象です。マグネシウムは光合成において重要な葉緑素の中心に位置していますが、その発熱力との関連は明らかではありません。

 

土壌分析でカリウムの測定はどのようにして行う?

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土壌分析におけるカリウム測定は、炎光光度法という方法が用いられます。まず土壌から不純物を除去した溶液を作成し、そこにガス炎を当てます。カリウムは炎色反応によって淡紫色の炎を発し、その炎の波長を炎光光度計で測定します。炎光光度計は、炎の光を電気信号に変換することで、カリウム濃度を数値化します。このように、炎色反応を利用することで、土壌中のカリウム量を正確に測定することができます。

 

土壌生物の栄養不足を意識する

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石灰過剰の土壌では鉄欠乏が発生しやすい。土壌pHの上昇により鉄が不溶化する一方、塩基濃度が高いため鉄剤の効果も期待薄になりがちである。このような場合は、硫安などの酸性肥料で土壌pHを低下させる方法がある。ただし、急激なpH変化は根に悪影響を与えるため、少量ずつ施用する必要がある。また、鉄吸収を高めるために、土壌微生物の活性化も重要となる。堆肥などの有機物を施用することで、微生物の活動を促進し、鉄の可溶化を促すことができる。

 

土に含まれる腐植の量はどれくらい?

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この記事は、田んぼ一枚あたりの土に含まれる腐植の量を計算する方法を解説しています。土壌診断で腐植の割合が分かっても、具体的な量がイメージしにくいという問題意識から、1反(1000㎡)あたりの土の重量を計算し、そこから腐植の量を算出しています。具体的には、土の深さを10cm、比重を1と仮定し、1反あたりの土の重量を100トンと算出。土壌診断で腐植が3%だった場合、1反あたり3トンの腐植が含まれると結論付けています。そして、今後は田んぼ一枚あたりの腐植の割合をどれだけ増やせるかに注目していくべきだと締めくくっています。

 

土壌診断で腐植はどのように測定されているのだろう?

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土壌診断における腐植の測定は、かつては土色や化学反応を利用した方法が主流でしたが、現在では乾式燃焼法が一般的になりつつあります。乾式燃焼法では、土壌サンプルを高温で完全燃焼させ、発生した二酸化炭素量を測定することで、土壌中の炭素量を算出します。さらに、同時に発生する窒素量も測定することで、土壌の炭素と窒素の比率を把握することができます。この方法は、従来の方法に比べて迅速かつ簡便であるため、多くの土壌分析機関で採用されています。ただし、測定には専用の装置が必要となるため、コストがかかる点がデメリットとして挙げられます。

 

土壌分析でリン酸の数値が高い結果が返ってきたら次作は気を引き締めた方が良い

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土壌分析でリン酸値が高いと、糸状菌由来の病害リスクが高まり農薬使用量増加の可能性も高まる。土壌中の吸収しやすいリン酸が多いと、病原菌が増殖しやすく、作物と共生する糸状菌は自身の力でリン酸を吸収するため共生しなくなるためだ。土壌分析では吸収しやすいリン酸しか検知できないため、リン酸値が高い場合は注意が必要。しかし、土壌中には吸収しにくいリン酸も豊富に存在するため、リン酸肥料を減らし、海外依存率を下げることも可能かもしれない。

 

pH測定で用いるガラス電極法に触れてみる

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筆者はpH測定器の仕組みを理解するため、ガラス電極法について調べています。ガラス電極法は、pHガラス電極と比較電極を用い、pHガラス応答膜の内側と外側のpHの違いにより生じる起電力を測定することでpHを算出します。pHガラス応答膜の内側にはpH7の塩化カリウムが用いられ、測定したい液体に当てると、pHの差に応じて起電力が発生します。この起電力は温度によって変動するため、測定前にキャリブレーションが必要です。筆者はpH測定器をRaspberry Piに接続しようとしましたが、A/D変換が必要なため、接続は保留となっています。

 

pHの測定を理解する為にリトマス試験紙から触れる

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この記事は、栽培用の測定器について理解を深めるための導入として、リトマス試験紙を取り上げています。リトマス試験紙は、水溶液のpHを測定し、酸性かアルカリ性かを判定するために用いられます。記事では、リトマス試験紙の由来である「リトマスゴケ」について触れ、それが地衣類の一種であることを説明しています。地衣類は藻類と菌類の共生体で、空気のきれいな場所に生息し、大気汚染の指標にもなっています。そして、リトマスゴケやウメノキゴケの色素がpH測定にどのように関わっているのか、次の記事で詳しく解説することが予告されています。

 

土壌分析のECを丁寧に見てみる

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牛糞堆肥は土壌改良に有効だが、施用量や方法を誤ると弊害が生じる。未熟な牛糞堆肥はアンモニアガス害で植物を枯らし、土壌中の酸素を奪う。また、牛糞堆肥に含まれる窒素過多は硝酸態窒素の流出による地下水汚染、生育障害、軟弱徒長を引き起こす。さらに、過剰な塩類集積はEC値の上昇を招き、生育阻害や養分吸収阻害につながる。適切な施用量を守り、完熟堆肥を使用する、土壌分析に基づいた施肥設計を行うなどの対策が必要である。加えて、牛糞堆肥はリン酸、カリウムなどの養分過多にも繋がり、土壌バランスを崩す可能性もあるため、注意深い施用が求められる。

 

施設栽培で軽微な鉄欠乏の症状を見逃すな

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施設栽培では、トマトなどの作物は鉄欠乏に陥りやすい。土壌中に鉄は豊富に存在するものの、土壌の酷使による鉄の絶対量の減少と、土壌の化学性の変化が原因となる。施設内では降雨がないため、土壌pHが低下しにくく、石灰やリン酸が過剰になりやすい。鉄の吸収は低いpHで促進されるが、高いpHでは阻害される。植物は根から有機酸を分泌して土壌pHを下げようとするが、施設栽培では発根量も少なく、この作用も限定的となる。結果として、鉄欠乏が生じやすく、光合成に不可欠な鉄の不足は、軽微であっても大きな影響を与える。さらに、アルミニウム過剰な酸性土壌では、アルミニウム耐性植物は鉄吸収メカニズムを利用してアルミニウムを無毒化するため、鉄欠乏を助長する可能性もある。

 

土壌が酸性でないところでもスギナが繁茂した

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土壌分析の結果pHが中性でもスギナが繁茂する理由を、アルミナ含有鉱物の風化に着目して解説しています。スギナ生育の鍵は土壌pHの酸性度ではなく、水酸化アルミニウムの存在です。アルミナ含有鉱物は風化により水酸化アルミニウムを放出しますが、これは酸性条件下だけでなく、CECの低い土壌でも発生します。CECが低いと土壌中の有機物や特定の粘土鉱物が不足し、酸が発生しても中和されにくいため、粘土鉱物が分解され水酸化アルミニウムが溶出します。同時に石灰が土壌pHを中和するため、pH測定値は中性でもスギナは繁茂可能です。対照的にCECの高い土壌では、腐植などが有機物を保護し、粘土鉱物の分解とアルミニウム溶出を抑えます。つまり、pHだけでなくCECや土壌組成を総合的に判断する必要があるということです。

 

苦土が多い不思議な砂質土

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福岡県糸島市の海岸沿いの畑の土壌分析結果で、苦土(マグネシウム)が異常に高く、カリウムも多いという不思議な現象が見られた。現地調査の結果、畑の土は近隣の森を切り崩した土で客土されており、周囲の地質は花崗岩主体だが、斑れい岩質の深成岩も存在する事がわかった。斑れい岩は苦土や鉄を多く含むため、客土された土に斑れい岩由来の成分が含まれていると推測される。この仮説は、畑の土から緑色の鉱物粒子が確認されたこと、土壌図で畑が森林土に分類されていることからも裏付けられる。通常の砂質土壌とは異なり、この畑では苦土による緩衝作用は期待できないため、腐植による緩衝に注力する必要がある。近隣の他の畑は通常の砂質土壌で、今回の畑は特殊な事例と言える。

 

栽培と枯草菌

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植物の成長促進における枯草菌の役割に着目し、みすず書房「これからの微生物学」の記述を基に考察。枯草菌は植物ホルモンのオーキシンやブタンジオールを産生し、成長を促進する。また、納豆菌(枯草菌の一種)はフィチン酸分解酵素を分泌し、有機態リン酸を分解できる。このことから、家畜糞堆肥施用土壌で腐植主体に変えるとリン酸値が上昇する現象は、枯草菌による有機態リン酸の分解・可給化が要因だと推測される。この作用は、リン酸施肥量削減の可能性を示唆する。

 

京都北部の舞鶴全般の土壌の考察

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舞鶴でのグローバック栽培に関する勉強会をきっかけに、地域の土壌と水質について考察。グローバック栽培は初期費用が安く土壌病害のリスクも低い一方、水耕栽培のため原水のpH調整が重要となる。舞鶴のある施設では原水pHが7.5と高く、周辺の地質が斑れい岩であることを確認。斑れい岩は塩基性火成岩で、pHを高める鉱物を多く含むため、水質も高pHになると推測。さらに、塩基性火成岩はカリウム含有鉱物が少なく、土壌分析の結果もカリウム不足を示唆。カリウムは根の吸水に重要で、舞鶴の栽培ではカリウム肥料の施用が必須。土壌だけでなく、散水に使う川の水のミネラル組成も考慮する必要がある。

 

宮城県の肥料関係者向けに施肥設計の話をしました

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京都農販アドバイザーとして、宮城県の肥料関係者向けに施肥設計の講演を行いました。普段、私が基肥設計で行っている背景にある考え方について解説しました。これは、施肥設計の見直しによって農薬防除の回数を減らせるという考えに基づいています。詳細については、サイトの記事「施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせる」(https://saitodev.co/article/施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせる) を参照ください。今回の講演を通して、参加者と相互に成長できればと考えています。

 

仙台市内で肥料関係者向けに施肥設計の話をしました

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京都農販のアドバイザーとして、仙台市内で肥料関係者向けに施肥設計のセミナーを実施しました。写真のように、参加者に向けて講演を行いました。京都農販のウェブサイト(https://kyonou.com/)もご参照ください。 このセミナーを通して、肥料関係者と共に施肥設計に関する知識・技術の向上を目指しました。相互の学びを通して、より効果的な施肥設計を実現し、農業の発展に貢献できればと考えています。

 

土壌分析アプリSoil3 on SOY Shop

以前から開発していた土壌分析アプリSoil2ですが、調査を兼ねて大幅に改修してSoil3を開発しました。※Soil3はSOY Shopのマイページの拡張として動作します土壌分析アプリsoil2 by GoSoil3でできることをまとめると、事業所や各ほ場を登録し、住所、面積やGoogle Mapsと連動して、位置情報とストリートビューの向きを設定する。これによりアプリを介して畑の土の色や周囲の情報を現地に行かずともある程度把握することができ

 

熊本JAやつしろの栽培者向け勉強会で施肥設計の話をしました

縁あって、農業県、熊本のJAやつしろで栽培者向けの肥料の勉強会の講師として呼んで頂きました。※京都農販の技術顧問という立場で呼ばれています。JAやつしろ - 八代地域農業協同組合 -JAやつしろでは養液栽培やシステム化の方向に向かいつつある時で、ロックウールによる栽培も増えつつあるところではありますが、土耕 + 養液栽培であれば元肥の重要性は高いです。元肥を見直し、肥効のパフォーマンスを高めて秀品率向上に貢献できれば幸いです。勉強会を開

 

鹿児島中央で肥料関係者向け勉強会で施肥設計の話をしました

京都農販のアドバイザーとして、鹿児島中央付近のセミナールームで肥料関係者向け勉強会で講師をしました。テーマは京都農販での基肥の施肥設計での背景にある考え方を主題として話し、メジャーな肥料の残留性を肥料名から判断するといった内容を副題としています。設計時にどのような理論を採用しているかを明確にすることによって、フィードバックを効率的にしつつ、新技術の採用の判断も的確に行えるようになります。これらの話を元にお互いに切磋琢磨し、理想の手というものを探っていけ

 

土壌中の腐植量はどのように測定されているのか?

基肥の自動計算に挑戦してみるで基肥の自動計算の要素の一つの腐植がどのように測定されているか調べる必要がある。というわけで、腐植の測定法でどのようなものがあるか調べてみた。土壌中腐植物質の簡易測定方法の開発 - 群馬県立産業技術センター研究報告(2010)という論文が検索に引っかかった。※以後の画像は上記の論文からの引用腐植の測定方法の前に腐植の構造を見ておくと、あくまでモデルですが、上記のような構造になっている。複雑な構造の末端にはカルボキシル

 

栽培と畜産の未来のために補足

栽培と畜産の未来のために2前回の内容を読んだという前提でいきなり補足どの家畜の排泄物に問わず、家畜は穀物の飼料を食べる。穀物の中には貯蔵性リン酸があって、家畜糞堆肥で土作りを行うと、続・もう、牛糞で土作りなんて止めようよEC値の他にリン酸の数値も極端に高くなる。貯蔵性リン酸ということだけあって、貯蔵性が高く土壌でもなかなか分解されにくい。つまりは、家畜糞 → 緑肥で家畜糞のデメリットを回避しつつ土作りをしたとしても、EC値は問題なくできたとし

 

アンモニア態窒素を使うときは根を意識すべき?

土壌のCECはどうやって測る?CECを測定するとき、標本の土に対して、一度酢酸アンモニウムで土に付いているミネラルをアンモニウムと交換する。塩化カリウムで再度交換して、はがれたアンモニウムを定量するとあった。ここでいう交換というのは、陽イオン交換を指すわけで、(H+は有機酸を意味しています)土壌に吸着されていた要素をはがして、植物が土壌の肥料分を吸収する時と同じ原理を利用している。マイナス増やして、大事なものを蓄えろ根酸が炭酸塩を溶かすとなるとだよ。酢酸

 

土壌のCECはどうやって測る?

土壌中のカルシウムの測定法土壌分析のグラフを眺めていた時、ふとCECはどうやって測定しているのだろう?って思ったので、測定方法を読んでみた。とその前に、CEC(保肥力)が何なのか?の記事を書いておく。マイナス増やして、大事なものを蓄えろ土壌中でミネラル(陽イオンの養分)をどれだけ保持できるか?の値ね。で、測定方法は陽イオン交換容量(CEC)の測定原理陽イオン交換容量は土壌のもつ陰イオン電荷の総量をあらわすものである。この測定は、

 

土壌中のカルシウムの測定法

続・もう、牛糞で土作りなんて止めようよ前回、土壌中のリン酸の量を測定する方法を記載した。その際に土壌中のリン酸はリン酸イオンの測定、つまりはリン酸イオン濃度を測れるだけで、有機態リン酸の量は測れないらしい。今回はカルシウムの測定はどんな感じなのか?調べてみる。カルシウム(石灰)の測定は交換性石灰の測定原理OCPCはアルカリ性でCa2+と錯体を形成し、紫赤色を呈するのでこれを測定する。本法は 8-オキシキノリンを添加することにより、M

 

続・もう、牛糞で土作りなんて止めようよ

土壌分析アプリsoil2 by GoGo言語で書いてみた土壌分析の結果を表示するアプリ試運転の為にいくつかサンプルを入れていたところ、そこらに出回っているエクセルシートの計算式と同じようなグラフになった。ということで、牛糞で土作りをして、鶏糞主体の肥料で追肥しているもう、牛糞で土作りなんて止めようよ塩噴いている土壌の数値を突っ込んでみた。(サンプルはこの土壌の悪かったところから採取)すると、青いグラフが測定値で、グレーのグラフが各要

 

土壌分析アプリsoil2 by Go

最近、土壌分析の各値が植物学的にみてどのような影響があるのか?という話をする機会が増えた。(土壌分析の話ではない)土壌分析で施肥の癖を知る話はしたはいいが、土壌分析を行う人が増えると何かと大変らしい。土壌分析の測定後の入力が手間らしく、それを軽減できたらもっと行う人が増えるだろうと。ということで、各値を入力したら、こんな感じでグラフ化するWebアプリを開発しました。(公開形式については身内のみ公開にする予定です)

 

土壌分析で施肥の癖を知る

かね正アグリシステムさんで土壌分析についての話をさせていただきました等で土壌分析の話をさせていただいていますが、土壌分析自体、あまり意味のないものだと思っています。いや、思っていました。理由は、土壌分析で畑の状況を把握するということをよく言われるが、統計学を少しでもかじったことがある人なら絶対に思うはず。畑って広いでしょ。広いところでデータをいくつかとってそのデータの標準偏差をみてデータの信ぴょう性を確認して…いやいや、一枚の畑で何個データを取れば、統計的

 

ECはどれくらいから警戒するべき?

お~いお茶のEC値は0.6S/mらしいEC値、それは土壌にどれくらい肥料分が残っているかを調べる指標だということは分かった。ここでいう残留肥料は水に溶けていて、イオンになっているものの濃度ね。ということは、炭酸石灰(石灰石)といった鉱物は測定の範囲外なの?という質問が出てくると思うけど、おそらくイエスだろう。でね、知らない間に溜まっている石灰EC値が高すぎると、こんな感じで土壌の浸透圧が高まって、ここにいる植物は土から水

 

お~いお茶のEC値は0.6S/mらしい

測定器があれば測定したくなるのが人の心情というもので、土壌のEC値を測る器械があったので、持ち主である京都農販の方が伊藤園のお~いお茶にECメータを突っ込んでた。驚くべきことにEC値はなんと0.6S/m!高い、高い!と軽く盛り上がったけど、こんな感じで色の付いた水溶液だ。冷静になって考えたら当たり前のことだよね。って、何か置いてきぼり感のある文章を書いてしまったけど、そもそもECって何だよね?EC値というのは電気


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