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カテゴリー : 土壌環境/page-10

電子書籍の販売をはじめました
 

スギナの生き様

早朝、とある草むらでスギナを見かけた。スギナといえばアルミニウム耐性が強い植物で、酸性指標の植物として扱われている草である。この草むらではスギナが優勢というわけではないので、草むら全体のpHは酸性では無いはずだ。アルミニウム耐性というものは、おそらく根から分泌される有機酸がアルミニウムをキレートするため、アルミニウムの害が根に届かないというものだろう。酸性土壌で生きる植物たちこの根からの有機酸を別方向から見てみると、比較的強い有機酸

 

ヤブガラシは栽培者に何を伝えるのか?

日陰にいる草たち前回の記事の続きとある草むらでヤブガラシを見かけたんだけど、ヤブガラシはなぜか端っこの日陰でひっそりと日向ではホトケノザが繁茂していた。今回の話を始める前にWikipediaに記載されているヤブガラシの説明から一部抜粋してみると、/*********************************************/和名は藪を覆って枯らしてしまうほどの生育の旺盛さを示している。別名ビンボウカズラ(貧乏葛)とも呼ばれ

 

栽培環境は草達が教えてくれる

栽培環境の改善において、自身の行っている土壌改良が良い方向に向かっているか?の指標が欲しいという話題は時々ある。この話題に対して良い指標があるので、有機、慣行問わず下記の表を紹介している。※有機農業参入促進協議会 有機農業をはじめよう!土作り編 12ページより抜粋以前紹介した施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせるで徹底的に基肥設計を見直して、秀品率を向上させつつ、農薬の散布量を通常の8割近くを削減した時、顕著に見られた違い

 

苔は自然とこんもりしていく

煉瓦敷きの道で、煉瓦の隙間を埋め尽くすように苔が生えているのを良く見かける。この苔だけれども、隙間から取り除かずに放っておくと、こんな感じでこんもりとなっていくけれども、このこんもりさを実現するためには、隙間に土が堆積しなければならない。土の堆積といえば腐植。腐植といえば蓄積するための鉱物質が必要。鉱物の風化と植物の死が石を土へと変えるふと思ったんだけど、苔は自然にこんもりしていくけれども、それはつまるところ、

 

木の根が山の土の流出を止めている…、ように見える

森の中で一本の木と出会う。その木というのは、これ。見ての通り、根元の土がごっそりと削れていても、まだなお根付き続けている。深く根付いていたからこそ、この程度の土の削れ方で済んだのかもしれない。深く根付いていたからこそ、今なおここに根付き続けているけれども、もう少し土が削れたら、流石に細い根で地上部を支え続けることは出来ないだろう。森の木というのは、こうやって山の麓に土砂が流れ落ちないようにしているのだ

 

蛇紋岩とニッケル

最近、再び蛇紋岩の話題が挙がる。(玄武洞ミュージアムで撮影)蛇紋岩で出来た山が近くにある田んぼ蛇紋岩があるところといえば超苦鉄質岩に区分され、読んで字のごとく苦土(マグネシウム)と鉄を多く含んでいる。蛇紋岩地植物群葉緑素の合成で苦土と同じぐらい大事なものは?苦土と鉄を多く含んでいるということは、栽培で大事な要素をふんだんに含んでいるのでとても良いじゃないか!ということになるけれども、土壌の専門家は蛇紋岩の地質を良くは思わないらしい。その理由として

 

大多数を占める日和見菌の振る舞い

数年前、モーニングという漫画雑誌で『もやしもん(13)<完>』(石川 雅之)|講談社コミックプラス農学部を舞台とした農学漫画があった。農学部といっても酒造関係なので厳密にいうと農芸化学科だろう。主人公は地味ではあるけれども、菌を表紙のような形状で見ることが出来、コミュニケーションすることも出来るため、当然、こんなスキルを教授陣はほっとかないだろうと、入学早々、酒造系の研究室の教授にスカウトされ研究室に入り浸るという異例の展開を繰り広げる。こ

 

遺伝子の水平伝播

最近の話題が病害虫の特に微生物由来の病気が多くなってきた。※昆虫は保留ということで触れずにいるけれども、いずれは触れなければいけない微生物についても院生の時や仕事を始めたときあたりの知識で止まっているので、細胞学を含め、再び微生物学も勉強しようかなと手に取った本としていつも紹介しているけれども、星屑から生まれた世界 - 株式会社 化学同人亜鉛を含む農薬の作用をI-W系列から考えてみるとあともう一冊として青土社から出版されている微生物が地球をつくった -生命40億年

 

リグニン合成と関与する多くの金属たち

最近、植物にとっての病気とは何なのだろう?と微生物や酵素の事が記載されているものを再び読むようになった。そのキッカケとなったのが、下記の記事であるわけで、生物の誕生は地球にある物質を元であるならば、生物の基盤は石(鉱物)である。I-W系列と各微量要素生物が獲得した便利な機能も当然鉱物由来であって、病原菌(感染して発病の要因となる菌)の攻撃も鉱物由来であって、感染された生物の防御も鉱物由来である。植物の細胞壁には病原菌が体内に侵入してきた際に菌の侵入を認識して、防御や攻

 

崩れてもなお硬い小石たち

/** Geminiが自動生成した概要 **/
開聞岳周辺の畑土壌には、火山由来の硬い小石が多く含まれており、農業機械の刃を痛めるため厄介な存在となっています。これらの小石は、開聞岳の安山岩質の火砕物と推測され、風化途中のものも多く見られます。安山岩には、植物の生育に必要なミネラルが含まれており、風化によって土壌に供給されると期待されます。しかし、石の風化は時間がかかるため、農業経営上は速やかな風化と、溶け出した養分の保持が課題となります。

 

開聞岳から降ってきた恵み

開聞岳付近の未熟黒ボク土で開聞岳付近の畑の土を見た。見ての通り、小石が非常に多い土質となっていて、分類的には未熟黒ボク土という括りになっている。山に近ければ近いほど小石の量が多くなるので、これはおそらく火山の噴火の際に大きめの火砕物程近くに落ちたという解釈で良いだろう。火山砕屑物 - Wikipediaこれらの話を踏まえ、一番知りたいことと言えば、開聞岳の火山の粘性だろう。玄武岩を磨くと中は黒でしたというわけで調べてみた。

 

開聞岳付近の未熟黒ボク土

鹿児島県の南にある開聞岳付近の畑に訪れる機会があった。開聞岳付近の土壌は石がゴロゴロしてトラクタで耕すと、すぐに摩耗するという。土を見てみると、確かに小石が非常に多い土だった。いつもの通り、土質と地質を確認してみると、日本土壌インベントリー日本土壌インベントリー訪れた地域は未熟黒ボクか未熟土とどちらも未熟という文字が目立つ。地質を見てみると、20万分の1日本シームレス地質図噴火の際に堆積し

 

抗生物質ストレプトマイシン

放線菌と協働して軟腐病を減らすまでの記事で放線菌が放出する抗生物質の話題には触れてきたけれども、抗生物質そのものには触れていない。というわけでそろそろ放線菌から初めて発見、抽出されたストレプトマイシンという抗生物質を見ることにする。By NEUROtiker ⇌ - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, LinkストレプトマイシンをWikipediaから抜粋すると、/***************************************

 

放線菌と協働して軟腐病を減らす

菌と細菌についてまでの話題を経て触れたかった問題として、軟腐病の蔓延を阻止したいというものだった。軟腐病菌はグラム陰性の通性嫌気性の細胞で、増殖が速く?、有効な殺菌剤がないとされている。通性嫌気性とは?今までの記事で軟腐病の被害を減らすために植物本来備えている免疫作用を刺激して、感染時に備えることで被害を減らすという手が有効らしいということがあった。軟腐病菌の侵攻を止めるには?防御を強化してから、感染時に殺菌剤で対応する。そうすれば、確度は相当

 

菌と細菌について

良い土の匂いは放線菌によるもの?で放線菌の話に触れた。有機農業では放線菌の活発な土壌は良い土壌という認識があって、確かに放線菌は、・好気性環境(酸素多め)で活発になりやすい・カビ(菌)の外殻であるキチン質を積極的に分解する酵素を分泌する・細菌に効く抗生物質を合成するものがいるといった特徴があり、作物にとって栽培しやすい条件で増殖しつつ、一部の土壌微生物が過剰に増殖することを防ぐ役割を果たすように見える。それを踏まえた上で、再び放線菌の説明を読むと、放線菌はグラム陽性の真

 

良い土の匂いは放線菌によるもの?

師のところで栽培を学んでいる時、事務所を開放して栽培者向けの勉強会を開催したことがある。紅土と黒ボクを見て思い出す師の言葉招いた先生から下記のような事を教えていただいた。良い土の土の匂いは放線菌によるもので…(以下略)この話は後にも時々見聞きするものだった。更に農薬の話でもちょくちょく放線菌は登場する。というわけで、今ここで放線菌について見ておくことにする。まずはWikipediaから放線菌の文章を抜粋してみると、/*****

 

南あわじの白っぽい粘土質の水田

淡路島のアイ・エス・フーズさん主催の勉強会に呼ばれ肥料の話をしましたで兵庫県の淡路島の南側に位置する南あわじ市に訪れた。せっかくの機会なので、土の写真を撮影して、土質図、地質図と照らし合わせてみる。この写真はどちらかというと粘土時の箇所。粒子が細かくて白い。撮影した箇所の土質を確認すると、日本土壌インベントリー典型漂白化低地水田土、もしくは中粒質普通低地水田土あたりの低地水田土という名前が表示された。低地水田土を確認してみると、元々

 

黒ボク土の活性アルミナ対策としてのリン酸施肥

南九州の黒ボク土アロフェン質黒ボク土の地域関連の方から下記のような連絡があった。黒ボク土にはリン酸を入れて、活性アルミナとリン酸を全て結合しなければダメだ。だから、施肥には必ずリン酸をたくさん入れなさいと専門家に指導された。まずは用語の整理で、アロフェン質黒ボク土は火山灰由来の火山ガラスのアロフェンが主体となって、長い年月をかけて腐植と結合して黒くなった土を指す。アロフェンは非常に高い保肥力を持ち、アロフェン主体の土質はふかふかして排水性と保水性も高いとされる。

 

植物由来のケイ酸塩鉱物、プラント・オパール

イネがシリカを吸収するとまでの記事で、台風時の暴風で倒伏しなかったイネがあったという話題から、そのイネから実ったコメは超高品質であって、その要因の一つとしてシリカの話題があった。※シリカの効果については未検討。あくまで話題に挙がっただけ台風でも倒伏しないイネシリカの話題から、シリカは土壌中のどこにあって、どのような形状になったら植物に吸収されるか?の話題を経て、最終的には現時点でシリカを吸収したシリカはどのような有益なことがあるのか?まで触れた。植物はどのようにしてシ

 

植物はどのようにしてシリカを吸収するか?

前回、植物、特にイネが利用できるケイ酸はどこにある?ということで、一つのヒントになるかもしれない各種ケイ酸塩についてを記載した。植物が利用できるシリカはどこにある?ここからわかることは、ケイ酸を含む鉱物といえ、一律して同じようにケイ酸として扱ってはいけないということで、とある肥料にケイ酸が入っていると記載されていても、それが植物のケイ酸吸収の面で期待した通りに働かない可能性があるということだ。これを見ていくためには、・ケイ酸がどのように吸収されるか?・それは土

 

植物が利用できるシリカはどこにある?

前回の台風でも倒伏しないイネで玄武岩質的な地質の地域での赤色粘土の客土を行っている水田では台風時の暴風での倒伏がなかったという話を聞いた。何故、倒伏に耐えられる程の茎の強度を得られたのか?その候補として、豊富なシリカが土壌にあるという話題が挙がっている。シリカといえば、玄武岩質的な地質ではシリカ濃度は低くなるので、単純に土壌にシリカが豊富にあるからという話題は通用しないはず。夜久野高原の宝山の火口付近で赤い土を見たこの話題で必要になってくるのが、土壌中に含

 

酸性土壌で生きる植物たち

諸々を端折るけど、GABAの事を調べていたら、ALMTというアルミニウムによって活性化するリンゴ酸輸送体というものに行き着いた。グルタミン酸を前駆体とするGABAALMTについては岡山大学の植物成長制御グループのサイトの研究内容で読みやすい形でまとめてあるので読んでみると、研究内容 - 植物成長制御グループ - 岡山大学 資源植物科学研究所世界中の耕地の大体半分が酸性土壌であり、日本での酸性土壌は黒ボク土に当たる。※写真 : 研究内容 - 植物成長制御グループ - 岡山大学

 

酸素供給剤を試した方から

事件です。葱のハウス栽培にて。京丹後より酸素供給剤を仕込んだ畝とそうでない畝との違いがヤバいよ!と写真が送られてきました。初期はあまり変わらず20cm位から差が出たと。その時期がどんな条件だったか、追及します!#京都農販 #京丹後 #九条葱 pic.twitter.com/V3zuxU1Jw9— Kyoto-nouhan (@KyotoNouhan) 2018年1月11日昨日、Twitterを開いたら、京都農販(@KyotoNouhan)のアカウントで上記

 

石由来の保肥力

粘土鉱物を理解する旅でも記載したけど、学部生の頃の土壌学の講義で鉱物が保肥力を持つ仕組みの話題が挙がった。大きく分けると、・珪素と酸素により形成される立体構造の中心のイオンが入れ替わることで電荷が変わり保肥力となるもの(同型置換)・石が削れた時に現れる手が堆肥のカルボキシル基のような振る舞いをする(破壊原子価)の二パターンがある。前者のイオンが入れ替わることで電荷が変わりというのが、マイナスは何からできてる?層間水の説明の時によく話題に挙がり、後者の石

 

作物の病気は虫が運ぶ

/** Geminiが自動生成した概要 **/
作物の病気は、菌が直接付着・気孔侵入するか、虫(ベクター)が媒介する。特にウイルス性の病気は、ほぼベクター由来である。虫は乾燥ストレスを受けた作物に含まれるプロリンを求めて集まるため、土壌を適切に管理し乾燥ストレスを軽減すれば、虫の数を減らせる。虫が減ればベクター由来の病気も減り、結果として作物の秀品率向上に繋がる。農薬を使う場合、殺虫剤に重点を置くのが賢明だが、良質な堆肥による土壌改良はさらに効果的。つまり、土壌管理とベクター対策が、農薬使用を減らし、秀品率を高める鍵となる。

 

乾燥ストレスから再び牛糞堆肥による土作りの価値を問う

小さな乾燥ストレスの積み重ね前回までの乾燥ストレスと虫による食害の話をまとめると、虫はおそらくプロリンを欲しがっている。植物はプロリンを合成するトリガーとして乾燥ストレス(or 高塩ストレス)がある。保水性・排水性を高めることで、葉内のプロリンの高濃度蓄積は避けられるはずで、虫の食害を減らすことができるのではないか?前回までは乾燥ストレスを見ていたけれども、今回は高塩ストレスを見ていく。高塩ストレスというのは土壌分析におけるECの値のことで、前作の水溶性の肥料

 

小さな乾燥ストレスの積み重ね

溢泌液に虫が集まる前回までの記事をまとめると、スズメバチはプロリンを体に溜め込むことで、長時間活動できる。この内容からおそらく他の昆虫でもプロリンは欲しいはず。そんなプロリンは乾燥ストレス(or 高塩ストレス)環境下でたくさん合成される。合成されたプロリンは葉に蓄積される。この内容を踏まえた上で、乾燥ストレスについて書いてみようと思う。とはいっても日照りのような極端な乾燥ではない。道端に生えていた草の写真しか見当たらなかったので、道端に生え

 

溢泌液に虫が集まる

前回までの植物はいつプロリンを合成するのか?で、スズメハチは糖原性アミノ酸であるプロリンを蓄積することで長い間活動することができる。そんなプロリンは植物が乾燥ストレス状態で乾燥に耐えうるために合成される。という内容を記載した。それを踏まえた上で、落ち葉の下からクローバ再び溢泌液(いっぴつえき)に話を戻したい。溢泌液は栽培者であれば、早朝の露地なりハウスなり行けば普通に見られる現象で、栽培しやすい土であっても塩類集積の土であっても観測することができる。

 

用水路の端で腐植が堆積してた

水が引いている用水路に落ち葉が溜まってた。つい最近までこの用水路に水があったのだろう。落ち葉が腐熟していて土化しかかっていた。先程の写真から少し離れた場所で堆積地が出来ていて、そこに草が生えていて、その草にひっかかって落ち葉が更に堆積していた。用水路の底が見えているのは、大雨の日に勢い良く流れたからか?壁際に土が堆積していたところを見ると、堆積して植物が根付くことにより、堆積箇所が流れにくくなって、流れに

 

客土で川砂を入れる意義再び

九条ねぎの京都知七さんで社内研修の復習をしましたで新鮮な鉱物という内容があったので、細かい川砂を調達して畑に入れたら良くなったという話題があった。正直驚きでした。話は変わって、高アルカリ性の温泉から土を考えるでとある鉱物が変質して粘土に変わる際、水素イオンを取り込み周囲のpHを上げながら粘土になるものがあるという内容を記載した。それを踏まえた上で、客土で川砂を入れる意義について再び触れてみることにする。水田は川から重要なものを受け取る川砂客土の前に畑作

 

客土が定着した地域、しなかった地域

関西にきて不思議に思っていたことがあった。関西、特に京都では客土って何?と聞かれることが非常に多いこと。関東にいた頃に家業を継いだ同期らが、日常的に土質改善のために真砂土みたいな土を畑に入れていたし、目が非常に細かい川砂を入れていることが多かったので、客土は定期的に行われているものだと思っていた。客土で川砂を入れる意義だけど、関西(特に京都)にきて、客土を行っていないどころか、客土という名称自体知らない方が多いことに驚いた。先日、客土が頻繁に行われ

 

枕状溶岩と出会いに高槻の本山寺へ2

前回のあらすじ京都が位置する丹波帯を理解したくて資料を探したら、京都と大阪の県境にあるポンポン山の山頂付近の本山寺で枕状溶岩の露頭が見られる箇所があるというドキュメントを発見した。枕状溶岩と出会いに高槻の本山寺へというわけで早速本題へ露頭紹介 -西山,川久保渓谷中流に見られる緑色岩周辺-より引用この地図は発見したドキュメントに記載されていた本願寺周辺の露頭箇所が記載されている地図。今回は赤い枠で囲った箇所に行ってみることにする。断層

 

緑肥を活用する意義

先日緑肥のことが話題に挙がった。栽培後に草は勝手に生えてくるから、それを育てれば良いのでは?と土壌の余剰な養分は緑肥に吸わせろ今まで何度か緑肥を活用したことがある身からの意見だとそれは否で、栽培後に後から勝手に生えてくる草を活用できるのは、土壌がそれなりの段階に入ってからだった。とりあえず、イネを一例にしてみて、伝統的なレンゲ米を挙げてみると、老朽化水田は冬場の対応次第レンゲ米というのは、稲作が終わった後にレンゲというマメ科の植物を育て

 

ロゼットの占拠

近所にある収穫が終わった水田でヒコバエとイネ科の草が所狭しと群をなしていた。収穫後の水田で株達が再生を試みるそんな中、ロゼットの群生があった。葉は展開する毎に下の葉の位置から微妙にずれる見ての通りロゼットが生えて覆っている箇所では、ロゼットよりも高く伸長した草が見当たらない。ロゼットの高さが低い部類に入るにも関わらずだ!そんな中、ロゼットの葉と葉の間からひょっこりと出す花が健気だ。この花は勝ち組なのだろうか?

 

石灰岩の地帯での栽培

愛知県の渥美半島での栽培で渥美半島に訪れた時、渥美で栽培指導されている方から興味深い話を得た。山の上に炭酸石灰山口県のとある地域では、石灰岩が非常に多いので、栽培中にpHが上がってしまうことが頻繁に発生する。このような地域では、石灰の使用をどれだけ気を付けるかで収穫できるか?が決まる。はじめに石灰の使用目的を確認すると、栽培前の石灰というのは栽培中に下がってしまったpHを中性にするために利用する。石灰はpHを調整する為に使うもの栽培

 

愛知県の渥美半島での栽培

所用で愛知県にある渥美半島に行ってきた。渥美半島というのは名古屋から渥美湾を経て、南辺りにある半島。この渥美半島は栽培の技術力が非常に高いとされる土地で、特に栽培中の追肥や防除の管理が頭一つ抜けていると言われている。どうして半島で頭一つ抜けている技術力があるのか?地質、土質から見てみることにすると、(株式会社誠文堂新光社 / 年代で見る 日本の地質と地形 11ページより引用)半島の左端で中央構造線があり、半島自体は秩父帯とな

 

表層無機質中間泥炭土の周辺にあった石

玄武岩質的な土の客土の中にあった鮮やかな赤までで、宮城県遠田郡涌谷町にある土質と、周辺の山の土質を見た。話は再び露地に戻って、周辺の畑の排水性の向上のために深く掘った時に出てきたらしい石があった。地中から出てきたか、畑の端の方に基盤として使用されていたものなのか?は不明とのことどちらにしろ、水田にあった、もしくは使用されていた石なので、周辺で採石されたものを使用しているということで間違いないだろう。この石をマジマジと見てみると、

 

玄武岩質的な土の客土の中にあった鮮やかな赤

山からの恵みを畑地へ前回の記事で、ハウス内で客土した土で栽培していた作物が綺麗に生えそろっていてその土が安山岩・玄武岩質的岩石が風化して出来た黒ボク土であったことを記載した。他にもハウスを見せていただくと局所的に赤い箇所がある。周辺に転がっていた石を見ると、時々、黒っぽい石の表面が茶色くなっている。この石は何なのだろう?茶色くなっているのは赤錆と解釈して良いのだろうか?そして、鮮や

 

山からの恵みを畑地へ

泥炭土は有機質土前回、表層無機中間泥炭土という名称の土があるところの土を見た。この畑の隣の隣で周辺の山から土を持ってきて客土をされている畑(ハウス栽培)があった。この場所は元々グライ土らしいので、グライ土の上の表層に客土となる。その畑というのがこれで、見事に生えそろっている。土は細かくて、茶色い。バークや籾殻等を入れて更に軽くされていた。ハウスがたくさんあって、どのハウスを見ても、それは見事に綺麗に生えそろっていた。

 

泥炭土は有機質土

前回、東北地方の宮城県遠田郡涌谷町で泥炭土という土質の地域に行ったことを記載した。東北へそこでは見たことあるような気がするんだけど、なんか見たことがない土を見た。これが泥炭土なのだろうか?記録した地図を元に撮影した箇所の土質を調べてみるとやはり泥炭土とある。しかもサブソイラで深く掘ったと言っていたので、表層と深い層の土が混ざっているのだろうなと。取り急ぎ、泥炭土について調べてみると基本的特性は泥炭層(加湿地に繁茂した植物遺体の分解堆積した層)を

 

東北へ

先日の宮城県遠田郡涌谷町のうじいえ農場さんの社内勉強会に呼ばれ肥料の話をしましたで記載した通りで、宮城県に行く機会ができました。出身は神奈川で京都を拠点としている私にとって、宮城県のある東北というのは今までほぼ縁がなかった土地で、宮城県を含む東北は新境地みたいなもの。宮城県の位置を地図で確認すると、この辺り。先日訪れた遠田群は仙台よりも北西に向かったところにある。CC BY-SA 3.0, Linkフォッサマグナ 糸魚川-静岡構造線フォッサマグ

 

再び四国徳島の三波川帯へと目を向けてみると

以前、四国徳島の吉野川付近に緑色の石が多くて、これは三波川変成帯という地質によるものだと記載した。この時はまだ三波川帯というものがわかっていなくて、海のプレートが大陸のプレートの下を潜るように沈み込みをした際に、プレートの間にある高圧の環境で変成を受けた後、地殻変動によって隆起したという内容を記載したけれども、吉野川よりも南側の地域を見ないで、吉野川付近だけが変成して隆起したように見える。実際はそうではないことを、日本列島がまだ大陸内にあった頃

 

とある地域で白絹病が蔓延

とある地域で白絹病が蔓延しているという連絡があった。作物名を明記すると地域を特定できてしまうため、作物名は控えさせていただきます。白絹病をざっくりと書くと、(写真:野菜に病原性を示す Sclerotium 属菌 微生物遺伝資源利用マニュアル (32)(2012)の2ページより引用)写真のように根の周りに絹っぽい菌糸がまとわりつくように広がり、根、茎が水浸状に軟化腐敗した後、重症な株は枯死する。様々な作物に対して影響を与え、果菜類では深刻な被害と

 

フォッサマグナと地すべりと農業

フォッサマグナ 糸魚川-静岡構造線糸魚川-静岡構造線が観測できる断層があるフォッサマグナパークから北へ6km程進むと、フォッサマグナミュージアムという博物館がある。この博物館で、よくわかる糸魚川の大地のなりたちという本を購入して読んでみた。この本の中に興味深い話があった。フォッサマグナと生活というテーマの一つの話としてフォッサマグナと地すべりという話題があった。そこには/*************************

 

フォッサマグナから考える日本の農業

今回の話を始める前に小話を2つ。事業を行う上でよくある話で、問題は小さいうちに潰しておけというものがある。経営を行うにあたって、時々発生する問題は組織が小さいうちに解決しておかないと、解決しないで事業を進め事業が大きくなるに従ってその問題を解決するために多くの人や経費を投入しなければならなくなる。事務の効率化や自転車操業からの脱却としてこの話題はよく挙がる。次に師の元で栽培を学んでいた時によくあった話で営農において、東で研修を受けた方が西で就農すると破産しやすく、西で研修

 

長野の栄村小滝集落の米づくり後編

長野の栄村小滝集落の米づくり前編前回、美味しい米を収穫している長野県の栄村にある小滝集落を訪れ、水田の周りがどのような環境であるか?を見て回った。その中で、水田の上流にある山の土が赤土の粘土地で、玄武岩のような特徴の黒い石がごろごろとしていた。更に水田へと流れる湧水の川底にも赤土が堆積していた。これらの話を踏まえた上で、本題の水田を見てみる。この地域で一番成績が悪い土はないか?ということで、昨年は秋落ち、今年は他の水

 

長野の栄村小滝集落の米づくり前編

長野県の栄村小滝集落で東西と、栽培と畜産の家畜糞処理の事を話しましたでも書いたが、先週末に長野県にある栄村小滝集落というところに招待されて行ってきた。私の師である青木さんのことを書いた記事をきっかけに知り合い、青木さんのところにいた頃からセレクトファーム、コトブキ園であった事を経て、京都農販と一緒に産地を周り始めた。それらの経験を踏まえ、業種、地域による差を集落の方に話をすることになった。雪に埋もれた畑を見て思い出す師の言葉農薬を使用している方の野菜も美味しいよ栽培と畜産

 

土壌分析アプリSoil3 on SOY Shop

以前から開発していた土壌分析アプリSoil2ですが、調査を兼ねて大幅に改修してSoil3を開発しました。※Soil3はSOY Shopのマイページの拡張として動作します土壌分析アプリsoil2 by GoSoil3でできることをまとめると、事業所や各ほ場を登録し、住所、面積やGoogle Mapsと連動して、位置情報とストリートビューの向きを設定する。これによりアプリを介して畑の土の色や周囲の情報を現地に行かずともある程度把握することができ

 

ダンゴムシの忘れ物

ラッカセイの殻を土にすばやく還したいプランタの土で生ゴミを土に還していると、どこからともなく、アサガオの根元のダンゴムシダンゴムシを含め、様々な虫がやってくる。そして増える。ダンゴムシといえば脱皮して大きくなる生き物だけど、脱皮した後に皮を食べて栄養にするという話をよく聞く。にも関わらずだ、プランタの土の上に脱皮した後の皮が残っているのをよく見かける。ダンゴムシの甲羅には炭酸カルシウムを多く含むというけれども、脱

 

タデ科の草が先駆的に生える意義

仲間を集めて目立てイタドリかな?と書いたけど、イタドリは大きくなる草で、この草はそれほど高くないからイタドリではないかもね。まぁ、それを除いたとしても、この植物はタデ科の草であることは正しいだろうし、土手の縁の草刈りした箇所から一気に生えているので、先駆者的要素が強いことは間違いないだろう。でだ、おそらくこの草らはシュウ酸を多く含むだろう。タデ科の草に限らず草は土を含む周辺の環境に何らかの影響を与えるもの。シュウ酸を多く含む植物が先駆的に生えることに何らかの意


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