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カテゴリー : 土壌環境/page-12

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雪に埋もれた畑を見て思い出す師の言葉の続き

雪に埋もれた畑を見て思い出す師の言葉で師は雪を匠に利用していたことを思い出した。利用方法といえば、山積みにした植物性の有機物を積雪の重みで発酵を促進する。安定化するために、積雪の重みだけではないんだけど、とりあえず積雪による有機物の発酵の促進の話をもう少し見てみる。有機物が上のイラストのように発酵熱がこもる形まで持っていくためには、それなりの高さまで積み上げなければならない。こんな感じで。※諸事情により師の畑の写真は手元にありません

 

雪に埋もれた畑を見て思い出す師の言葉

近所の雪に埋もれた畑を見て思い出す師の言葉エノコロを見て思い出す師の言葉センダングサを見て思い出す師の大胆さ全面雪に覆われることを大切にしていたなと。雪に覆われる前に春からの作付の準備ができれば春夏どころかその後の作付も安泰だと。雪というのは積もるとそれなりの重量になり、かまくらとかを作ってみるとわかる通り、中はそこまで寒くない。雪は徐々に溶けるため、重量のある重しから徐々に水が滲み出るイメージで、雪が積もる前に分解しにくい有機物を山積みしておくと分解が促

 

カルシウム過剰によるカルシウム欠乏

トマトの栽培でよく聞く尻腐れ病。病気と書いているけど、カルシウム欠乏が原因みたいで、尻腐れが出た畑ではカルシウムを与えるようにと指導を受けることが多い。しかしだよ、カルシウムを与えてトマトの尻腐れが治まる方が少なく、大半は尻腐れが悪化する。悪化するにも関わらず、この手の指導が行われ続けているのは、背景にリービッヒの最小律の考え方があるからだろう。リービッヒの無機栄養説現代の栽培において、栽培をははじめる前に石灰でpHを調整しておく。安価な鶏糞が至るところに

 

栽培と畜産の未来のために補足

栽培と畜産の未来のために2前回の内容を読んだという前提でいきなり補足どの家畜の排泄物に問わず、家畜は穀物の飼料を食べる。穀物の中には貯蔵性リン酸があって、家畜糞堆肥で土作りを行うと、続・もう、牛糞で土作りなんて止めようよEC値の他にリン酸の数値も極端に高くなる。貯蔵性リン酸ということだけあって、貯蔵性が高く土壌でもなかなか分解されにくい。つまりは、家畜糞 → 緑肥で家畜糞のデメリットを回避しつつ土作りをしたとしても、EC値は問題なくできたとし

 

栽培と畜産の未来のために2

栽培と畜産の未来のためにで家畜糞堆肥で土作りを行うためには、家畜糞堆肥はデメリットの方が大きいので、そのデメリットを逆に利用するためにイネ科の緑肥をかます。という話を記載した。この話だけど、続きで社会的なことも書いていこうかと思う。日本の栽培と畜産では、肥料飼料共に大半を輸入に頼っている(らしい)。※業者の方に聞いた話であって、自身で輸入を行っているわけではないのでらしいをつけておく。日本企業の工場から発生する食品加工の残渣である有機物肥料でさえ、

 

栽培と畜産の未来のために

畜産の糞詰り問題から栽培側への影響までの記事で畜産で発生する家畜糞は処理が大変で、処理にはお金がかかるし、保管するにもお金がかかる上、保管自体がそもそも大変で、家畜糞を溜める、もしくは処理するだけで畜産にとっての負担となる。家畜糞は堆肥化することが推奨されているが、土壌のアルミニウムが腐植を守るまでの記事と、もう、牛糞で土作りなんて止めようよの記事で、家畜糞堆肥には土作りの効果が高くないどころか障害が発生しやすい上、土壌に蓄積される有機物モデルから見ても家畜糞堆肥は効率的ではない。

 

エノコロを見て思い出した師の言葉の先にあるもの

目の前に広がるエノコロたち師は栽培が終わった畑を休ませ、そこに元気なエノコロが生えることで次作の収量の確実性を感じていた。エノコロといえば、イネ科のC4植物で、イネ科といえば、ケイ酸をたくさん含む植物のグループであり、枯れた後は土壌にたくさんのケイ酸を含む有機物として還元される。枝は腐植になるか?で書いたけど、現在の土壌での有機物の蓄積モデルは、鉱物の中にあるアルミニウムとケイ素を含む植物性有機物が結合したものであるとすると、この風景になり、冬になって枯

 

土壌のアルミニウムが腐植を守る

枝は腐植になるか?前回、枝が腐植になるか?という問に対して、土壌の有機物蓄積モデルが粘土のアルミニウムとリグニンが分解されたもの、もしくはケイ素を含んだ植物の死骸と結合したものが考えられていると記載した。つまりは厳密にはわかっていないけど、冒頭の問に答えるならば、ほぼ確実に枝も腐植になるだろうという。おいおい、腐植はフミン酸のことだろう?それが一般定説だろ?という意見が挙がるかもしれない。というわけでフミン酸のことを調べてみる。/*******

 

枝は腐植になるか?

木の枝から出てくる黒い液知人が木の枝が腐植になるかならないかで討論になったらしい。知人が会話していた人は枝は絶対にならないと主張した。そもそも木の枝が腐植になるかどうかなんて大抵の人にとってはどうでも良い話かも知れないけど、栽培にとっては重大になりつつある問題が背景にある。個人的にはアグリビジネスだ、日本の栽培技術を海外に輸出だと言って、アジアに進出している人が増えつつあるのが問題を悪化させていると思っているが、それはまた別の機会で。おそらく、アグリビジネスだ

 

田んぼの表面が緑で染まる

近所の水田で、収穫後比較的はやくにトラクタで耕起したところがある。そこの現在は、こんな感じ。遠くから見ると、緑の絨毯ができているような感じ。近くで見ると、撮影した時間帯が早朝だっただけに、葉には水滴(朝露、もしくは溢泌液)が付いている。これから更に寒くなる季節、これらの草では急速な成長は見られないだろうけど、ここまで草が地表を覆えば極端な環境は避けられる。老朽化水田は冬場の対応次第ひこばえが獣

 

夜久野の玄武岩と赤い石

玄武岩を磨くと中は黒でした土を理解することは岩を理解し、風化をイメージすること。ということで、玄武岩の命名の由来となった玄武洞に行ったわけですが、玄武岩が盛んに採石された箇所は玄武洞以外にもあるわけで、そのうちの一つの京都府福知山市にある夜久野に行ってきた。夜久野町 - Wikipedia夜久野町にはやくの玄武岩公園という場所があり、元玄武岩の採石場だった場所が保存されている。この公園では玄武岩の柱状節理を見

 

一般的に赤土には腐植が多いと言われるけれど

安山岩の周辺の土壌は赤土でした栽培の教科書でベースとなっている赤土というのは火山岩由来の風化土であることがわかった。といっても、実際は火山岩といっても鉄の少ない安山岩よりも鉄を多く含む玄武岩由来のものを指すらしいけど…でだ、ここまでわかった上でどうしても不思議に思うことがあるんだ。それは、記憶の中では真砂土は白かった花崗岩(深成岩)由来の真砂土よりも火山岩由来の赤土の方が腐植が多い傾向があるということ。※栽培学の教

 

安山岩の周辺の土壌は赤土でした

安山岩柱状節理から何を得るか?安山岩柱状節理の先で知りたいことといえば、なんといっても安山岩風化土だろう。というわけで、この周辺の土壌を周ってみたら、※この写真は東尋坊付近で撮影したものではないけどこんな感じの土赤土だった。写真の箇所は水田で黒みが多いけど、畑作はもっと薄い茶色だった。赤土の赤色というのは鉱物の中の鉄が酸化したものである。確かに柱型の安山岩で茶色みかかっている箇所がちらほらと見られるので、この地域の赤土はこれらの

 

東尋坊の柱状節理の岩石の上の木々

福井の東尋坊にいる。東尋坊 - Wikipedia別に東尋坊に来ようと思ったわけではなく、カニの時期だからカニを食べに行こうと思わったわけでもなく、どうしても福井に行かなければならない気がして、そのついでで東尋坊にいる。岩石見習い中の身として、せっかく前を通ったのだから、見ておかなければならないだろう。で、行ってみて、あぁ、東尋坊は落ちたらやばいなという一般的な話は体感しておいた。それよりもだ、どうしても目につくのがこれ

 

老朽化水田は冬場の対応次第

新しく借りた水田が老朽化水田だった時は先日、大規模で稲作を営んでいる方から水田を引き継いだ時に老朽化水田に当たることが多いという内容を投稿した。何故か?老朽化水田はある肥料の残留成分が嫌気環境下になるとガス化して、そのガスと土壌の鉱物(鉄)と触れると鉄が作物にとって吸収できない形となる。大規模で稲作を展開している方で陥りやすいパターンとして、収穫後に水田から水を引かない状態で置いておくことが多いらしく、収穫後に水を引いて、荒く起こしておけば残留

 

新しく借りた水田が老朽化水田だった時は

表題を新しく借りた水田が老朽化水田だった時はにしているが、具体的な対策の話は触れず、あくまで復習で知人の知人が稲作の規模拡大のために借りた水田が老朽化水田で、老朽化水田のことを知らずに栽培したら収穫出来なかったということで、どうすれば良いと連絡があった。老朽化水田はある程度規模を拡大した稲作農家が年齢による規模縮小の際に陥っていることが多いため、やり手の稲作農家から土地を引き継いだ時に注意が必要だ。実際にどのような水田になっているか?というと、あそこの

 

楕円形の黒い塊を残して

プランタの底が割れて、土が雪崩の様に出てきたのだけれども、その中に真ん中にあるように黒い楕円のものが大量にあった。これってもしかして…と思い、土を掘り返してみたら、いるわいるわ、甲虫類の幼虫が大量に出てきた。これらの昆虫は腐葉土等の植物性の有機物に集まってくるみたいで、土の中でなかなか分解されない有機物を食べてくれるのでありがたい。一緒に入れたバーミキュライトも粉砕されていて、周囲は程よい土になっていたので色々とあ

 

センダングサは開拓する

センダングサを見て思い出す師の大胆さ前回、師が1haの畑に木材チップを10トントラック160台分投入した後、木材チップを敷き詰めた個所でほぼアメリカセンダングサ(以後、センダングサと表記する)という状態になったと記載した。実際のところ、どんな木材チップをどのように敷き詰めたかといえば、こんな感じの粗い木片をこんな感じで敷き詰めた。農業の常識からはるかにかけ離れたものだった。ここまで多く木片を投入すると、作物に与える肥料はすべて木片を

 

センダングサを見て思い出す師の大胆さ

アメリカセンダングサ(以後、センダングサと表記する)の花が咲いていた。センダングサにはたくさんの思い出があって、センダングサを見かけると、師の言葉を思い出す。1haの畑に10トントラック160台分の木材チップを入れてみた。体積にして1600キロリットル分である。農業の専門家が聞いたら発狂ものである。師が専門家と話しているのを隣で聞いていて、何度、「お前はアホか」と言われているのを耳にしたことか。それもそのはず、木材チップはC/N比が高すぎて

 

果実内発芽から見える土の状態

これはカボチャの果実の断面だけど、普段のカボチャと違ってなんかおかしい。果実内のタネが発芽しているのね。この現象を果実内発芽といい、果実の生理障害の一つとして栽培上の大きな問題の一つである。そもそも、果実内ではなぜタネが発芽しないのか?というのがこの話の前にあって、本来果実の中では熟す過程の間にアブシジン酸というホルモンが合成され、タネがそのホルモンに触れることで休眠状態に入り発芽しなくなる。何らかの条件により果実内でアブシジン酸が合成されないと、

 

納豆菌が合成する酵素は血液に作用するみたい

植物と土壌微生物は互いに助け合うオーガニックとGMO、突き詰めると同じことが起こってる先日、オーガニックを追求すると遺伝子組み換えのBT作物と同じような現象が発生するために、その背景にある様々な現象について記載してきた。この話で度々話題に挙がっていたのがバチルス属という土壌微生物の枯草菌の仲間たちだった。枯草菌 - Wikipedia枯草菌の仲間といえば、すぐに思いつくのが、ねばねばと聞いて連想するのは納豆納豆菌こと、バチルス・サブチリス var.

 

川に流れ込んだ肥料成分は蓮に吸わせろ

農業汚染というのは知ってるかい?栽培中に使用する肥料や農薬が川に流れ込み、川にいる藻や微生物が急激に増えることがある。※農薬よりも肥料の方の話がよくでてくる藻や微生物が急激に増えると当然死骸もたくさん発生して川にヘドロが溜まる。そうなると川や池の見た目が悪くなる。ヘタするとヘドロによって窒息してしまう魚もいる。微生物が急激に増えることによって、水中の酸素の量も減り、それによる酸欠死もあり得る。以前琵琶湖で農業用水の汚染が問題になり、琵琶

 

非殺虫性のBTは人の癌細胞を選択的に破壊する

BT剤という名の生物農薬で枯草菌の仲間のバチルス・チューリンゲンシスという細菌が生成する結晶性タンパクは、鱗翅目等の昆虫に摂取されると、摂取した昆虫を死に追いやるという内容を記載した。このBTなんだけど、色々と調べていたら九州大学で興味深いテーマの論文が発表されていた。Cytocidal Actions of Parasporin-2, an Anti-tumor Crystal Toxin from Bacillus thuringiensisざっくりと書くと、非殺虫性のバチル

 

オーガニックとGMO、突き詰めると同じことが起こってる

アブラナ科作物の葉の上でイモムシはミイラになって死んでいた先日記載した葉物野菜の葉の上でイモムシがミイラになって死んでいた。畝間にもイモムシの死体がゴロゴロしていたという話※この写真はイメージですここは農薬を使用せずに栽培をしている畑(オーガニック)で、たくさんの箇所で様々な種類の野菜で同様の現象が発生していた。症状はBT剤を使用した時と同じ様なもので、作物自身が殺虫性のある結晶性タンパクを持っていた可能性が高い。BT剤という名の生物農薬

 

BT剤という名の生物農薬

農学の学部で受講するレベルの説明になるけど、BT剤というのはバチルス・チューリンゲンシスという枯草菌の仲間が合成する殺虫性の結晶性タンパク質を抽出したものを指す。BTというのは、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の頭文字をとってそう読んでいる。蝶(チョウ)や蛾(ガ)といった鱗翅目の昆虫がこのタンパクを摂取すると、アブラナ科作物の葉の上でイモムシはミイラになって死んでいたこんな感じで干からびて死ぬとのこと。※食欲の低

 

植物と土壌微生物は互いに助け合う

前回のアブラナ科作物の葉の上でイモムシはミイラになって死んでいたは一旦おいといて、比較的古くからある学説に下記の様なものがある。植物は土壌の微生物に光合成産物である糖やアミノ酸を渡す代わりに、土壌の微生物は植物に有用な有機化合物を与えると土壌微生物の中で枯草菌の仲間には、何故か植物ホルモンのオーキシンみたいな物質を合成するものがいるらしく、植物が糖やアミノ酸を与えるとその細菌がオーキシンを与えるという話がある。この話がすごく面白いのは、植物が元気である程、細菌は植物から

 

アブラナ科作物の葉の上でイモムシはミイラになって死んでいた

エノコロを見て思い出す師の言葉以前書いた私の栽培の師の畑で遭遇した話。師の畑は一枚1haと広い畑だった。その広い畑のちょうど真ん中あたりで、無農薬にも関わらずほぼ虫に食われていないアブラナ科の作物群がありました。まじまじと見てみると、アブラナ科の作物の天敵のイモムシが、アブラナ科作物の葉の上でミイラになってくっついているではないか!おそらく、葉を少しかじって死んだのだろう。よくよく見ると、足元にも同じようにミイラ化したイモムシの死体がびっしり。作物が虫に対して

 

山の木々の間にあるとある切り株で

家の正面にある山に行ったら、苔に覆われた切り株があった。この切り株には苔以外にもつる性の植物や、新たな芽生えが生きていた。切り株は当たり前だけど木質でできていて、栽培で言うところのC/N比が高く、植物がすぐには利用できない有機物(リグニン)が多いとされる。※Cは炭素で、Nは窒素 木質資材はCが多く、アンモニア等の低分子窒素やアミノ酸という窒素を含む化合物が少ない資材ではC/N比が高くなる木の枝から出てくる黒い液体肥料成分としての

 

遺伝子組み換えは日常的に起こっている

F1種子の欠点京都府立植物園で見知らぬおばちゃんから質問されてからはじまったF1種子の話ですが、せっかくなので遺伝子組み換え作物についての話も書いていきたいと思う。F1種子は種に対してある程度以上の知識がなければ話題に挙がることはないが、遺伝子組み換え作物はそういう知識がなくても話題に挙がる程定着しているワードであり、F1種子以上に悪いイメージが付いている言葉でもあると思う。遺伝子組み換え作物は人為的に生み出された生物だとかね。今まで頭ごなしに否定している

 

憎きネキリムシ、卵の殻の壁を超えられず

毎朝の日課のアサガオの行灯仕立ての調整作業中、なんか根元でもぞもぞとした動きを感じた。見てみると、ネキリムシが茎に向かって動いていた。しかし!卵の殻にぶつかって前に移動することが出来ない。先日作っておいた卵の殻の壁が、ネキリムシが近づいてくることを阻止していた。ネキリムシが憎すぎるとりあえず、ネキリムシを捕まえ、アサガオから離れた箇所に放り投げた。いくら憎いといえど、無益な殺生はやって

 

山の岩は最終的に粘土に行き着く

粘土とは何かという話題になった。今まで粘土に対する説明として、・粒子の大きさ・一次鉱物が風化して生成された二次鉱物という2つのことを記載した。そもそも粘土って何?アジサイが梅雨に咲く理由はなんだろう?粒子の大きさの説明を読むと、粘土はコロイド状になると記載されている。コロイド状?コロイドという言葉は脂肪酸の時に出てきたな。こんな形状をした物質が水に溶けた時、疎水性の箇所が水を避ける様に臭いは球体にしてどこかに流す

 

夏といえばヒマワリの下で起こっている土壌の変化

畑でヒマワリを育てているところをよく見かける。株数や花の大きさから飼料用や採油用ではないだろう。おそらく、景観兼緑肥用だろうね。緑肥を使いこなす前にヒマワリは緑肥として優れた特徴がある(らしい)。それは土壌に蓄積した吸収できない形状のリン酸を、吸収できる形状のリン酸に変えて次作につなげることができる。続・もう、牛糞で土作りなんて止めようよで記載した通り、リン酸を意識的に与えなくても、有機質肥料や家畜糞にたくさん含まれているか

 

バーミキュライトという名の薄板状粘土

バーミキュライトを購入した。JAの職員に渡される施肥診断技術者ハンドブックによると、バーミキュライトは雲母由来の板〜薄板状の二次(粘土)鉱物となっている。そもそも粘土って何?モンモリロナイトと同じ2:1型鉱物と呼ばれ、保肥力が半端無く高く、保水力も高い粘土鉱物として扱われている。粘土鉱物は買ってでもいれろ保肥力とは?でもさ、上の写真は全然粘土に見えないよね。まぁ、細かい粒子が合わさってあの形状になっているなら、粘土だと言えなくもないか。(薄)板

 

あそこからヤブガラシが消えた

ヤブガラシは葉物野菜に巻き付くヤブガラシで困っていた畑だけど、翌年、この畑にきてみるとヤブガラシはほとんどいなくなっていた。その畑は廃菌床と二次鉱物を積極的に投入していて、土質が明らかに変わっていた。廃菌床のポテンシャル可溶性ケイ酸にあるかもしれない底力土が劣化したなと感じた時に打てる手は?ということはだよ、ヤブガラシは指標植物として扱うことができるのか?で、学生の頃に使っていた図鑑を持ちだして読んでみたけど、そういう記載は残念なが

 

ヤブガラシは葉物野菜に巻き付く

ヤブガラシの恐怖前回、庭園にヤブガラシが生えていたという内容を記載した。このヤブガラシね、前に知人の畑で生えていたんだよ。こんな感じで。ヤブガラシの質の悪さはよく使われる除草剤が効かなくて、上の写真の様にヤブガラシだけが綺麗に残るということが起こるんだよね。で、こんな感じになる。手で抜くしか対応する方法がなくて、手で抜こうとすると巻きひげが巻き付いた作物が痛む。これは本当に厄介だ。なんせ、除草剤を

 

陰イオン交換容量AEC

土壌でK+とかCa2+とかは陽イオン交換容量CECという土壌にあるマイナスの電荷が保持するという話を以前記載した。土壌のCECはどうやって測る?肥料の要素を見ると、すべてが陽イオンではなく、NO3-の硝酸とかの陰イオンがあるじゃない?これらが保持されるために陰イオン交換容量もあるんじゃないの?って話になる。この疑問はその通りで、土壌には陰イオン交換容量というものもある。AECと略される値なんだけど、一部の粘土鉱物の表面にこんな感じで、アルミニウムか

 

ヒルガオの木質資材の上での奮闘

クローバの根圏で起こっていること前回のほぼ剪定枝の環境でクローバがいきいきとしているという話だけど、本来ならば、ほぼ剪定枝というのは撥水性も強力だし、植物に必要な養分は剪定枝の分解に使われてしまう(と考えられている)という植物にとって過酷な環境である。※窒素飢餓が発生する米ぬかボカシを作ろう!ぼかしって何?この環境がどれほど過酷であるか、強いとされるヒルガオがほぼ剪定枝環境でどうなるかを見てみよう。ほぼ剪定枝の環境に生えてるね。

 

クローバの根圏で起こっていること

栽培において品質を大きく左右する要因といえば、どれだけ良質な植物性の資材を投入するか?とかかっているけど、良質な植物性の資材は熟成させるのは手間だし、障害が発生しないようなワラは大量に入手するのが困難。だからといって、冒頭の写真の様な木質資材は、なかなか土となじまないどころか、ある程度以上の量で作物に害を与えかねない。熟成するまでに大きな手間がかかるので、なかなか手が出せない。写真を見ての通り、放置していてもなかなか草が生えてくれないので、こういうところに作物を植えて

 

環境はそこにいる草が教えてくれる

目の前に広がるエノコロたちエノコロを見て思い出す。師はエノコロの生育を見て、土の良し悪しを見ていた。ふと大学院の時に聞いた植物のことも思い出した。植物は一度発芽したら動けないので、発芽することに関してもシビアだし、発芽してからも状況に合わせて変化すると発芽に関しては、土壌のpHや水分量等々を見て発芽するか休眠し続けるか決める。土壌の物理的、化学的な要素を感じ取って、自身の得意な環境であることがわかったら発芽するということね。発芽してからも、環境が悪ければ、すぐに花を

 

目の前に広がるエノコロたち

エノコロを見て思い出す師の言葉エノコロを見ていると、師は畑の指標としてエノコロを見ていたなということを思い出す。なぜ、指標として扱えるのだろうか?なんてことを思い浮かべてみると、なんと言っても、どこを歩いていても見かける程メジャーな夏草。別の言い方をすると、夏であればどんなところにでも生えることができる程強い草だと言える。それすなわち、荒れ地に生えれば、小さいながら実をつけることができ、ストレスフリーな環境であればどこまででも大きくなれる。この特徴は指標として

 

エノコロを見て思い出す師の言葉

道端にエノコログサ(猫じゃらし)の花が咲いていた。といっても花粉はまだ出ていないので、まだ咲いてないかもしれない。イネの花が咲いているエノコロって、穂が犬の尾に似てることから、犬っこい→エノコロと呼ばれる様になったみたい。あと、学生の頃に作物資源学の講義で、食用として栽培されていた可能性があると言ってた気がする。毎年、エノコロの草を見て思い出す。私の栽培の師が、人の背丈ぐらいのエノコロが畑を覆った後の畑では何の作物でも良く生育

 

アジサイの青ははじまりを示しているのか?

梅雨はアジサイによって青く染まるアジサイの青は花弁にあるアントシアニンとアルミニウムが結合していることで発色すると記載した。アルミニウムといえば、アルミニウム障害という注意すべき障害があるぐらい強力な作用を示す物質。可溶性ケイ酸にあるかもしれない底力アルミニウム障害は、アルミニウムイオンの持つ、いろんなものと強力に結合する力が、体内にある大事なものと結合して無効化してしまうことで起こるもの。それをわざわざアジサイは、体内にためて、綺麗な花の色を形成するのに使っている。

 

青い花が土壌の状態を示す

雨の季節はこれからはじまる。アジサイアジサイといえば、土壌のpHによって花の色が変わる。花の色の変わり方は、pHが低い時は青で、pHが高い時は赤とリトマス紙と逆の反応で紛らわしい。他に、アジサイの葉は食べてはいけないと言う。この2つに共通しているのは、土壌にあるアルミニウムを吸収しているということで、そういや、pHが低い土壌ではアルミニウムが流出していたね。可溶性ケイ酸にあるかもしれない底力これは、アジサイが生合成するデルフィニジンというア

 

可溶性ケイ酸にあるかもしれない底力

肥料袋を見ると、やたらとケイ酸を推していることがある。ケイ酸といえば、イネ科の作物が吸収して強靭な体になったり、くちた後の安定した腐植になったりと水田をしている人にはいいことだらけ。と思いきや、実はそれ以上に素晴らしい価値がある可能性がある。その可能性に触れる前に、ちょっとした小話を土壌を構成する鉱物の中にミネラルを供給するものがある。例えば長石という鉱物がそれで、長石が風化するとカリウムが出つつ、カオリナイトという粘土に変わる。記憶の中で

 

土壌のCECはどうやって測る?

土壌中のカルシウムの測定法土壌分析のグラフを眺めていた時、ふとCECはどうやって測定しているのだろう?って思ったので、測定方法を読んでみた。とその前に、CEC(保肥力)が何なのか?の記事を書いておく。マイナス増やして、大事なものを蓄えろ土壌中でミネラル(陽イオンの養分)をどれだけ保持できるか?の値ね。で、測定方法は陽イオン交換容量(CEC)の測定原理陽イオン交換容量は土壌のもつ陰イオン電荷の総量をあらわすものである。この測定は、

 

土が劣化したなと感じた時に打てる手は?

先日、京都農販の木村さんから電話があった。○○の畑の土が一年で教科書に載っている様な団粒構造になったと。話題に挙がった畑というのが、元水田の畑で、土がやたらと軽くなっており、水持ちが悪くなった畑。劣化した土は水を貯えず作業自体はやりやすいんだろうけど、軽すぎて、マルチをはってもすぐにめくれる様な土だった。そんな環境に対して、ヤンマー南丹支店さんで土壌の劣化と肥料の残留の話をしましたで話した様な土壌の劣化に関しての話を基礎として、

 

根の影響力

持ってるレンズで不調の畑を撮影してほしいと頼まれたので行ってきた。撮影してほしいという箇所は、これ!the 粘土鉱物みたいに土同士が緻密に結合していて壁になっている。おや?よくよく見てみると、草の太い根が入っていた箇所が綺麗に撮れた。土というものは酸素に触れることで互いのつながりが弱くなり、ボロボロと小さく柔らかくなっていくもので、草の根が入ると土は柔らかくなるという話があるのだが、

 

土壌中のカルシウムの測定法

続・もう、牛糞で土作りなんて止めようよ前回、土壌中のリン酸の量を測定する方法を記載した。その際に土壌中のリン酸はリン酸イオンの測定、つまりはリン酸イオン濃度を測れるだけで、有機態リン酸の量は測れないらしい。今回はカルシウムの測定はどんな感じなのか?調べてみる。カルシウム(石灰)の測定は交換性石灰の測定原理OCPCはアルカリ性でCa2+と錯体を形成し、紫赤色を呈するのでこれを測定する。本法は 8-オキシキノリンを添加することにより、M

 

続・もう、牛糞で土作りなんて止めようよ

土壌分析アプリsoil2 by GoGo言語で書いてみた土壌分析の結果を表示するアプリ試運転の為にいくつかサンプルを入れていたところ、そこらに出回っているエクセルシートの計算式と同じようなグラフになった。ということで、牛糞で土作りをして、鶏糞主体の肥料で追肥しているもう、牛糞で土作りなんて止めようよ塩噴いている土壌の数値を突っ込んでみた。(サンプルはこの土壌の悪かったところから採取)すると、青いグラフが測定値で、グレーのグラフが各要

 

連作障害に立ち向かう、忌地編

ここ数日、連作障害について記載した。記載した内容は養分のバランスの崩れか特定の土壌微生物が増えることによるものあとは作物自身が放出する他の草を攻撃するための物質に自身もあたるということを見ることにする。連作障害に立ち向かう、養分編この話をみる前に多感作用(アレロパシー)について触れておく。多感作用でWikipediaにある内容を引用してみると、ある植物が他の植物の生長を抑える物質(アレロケミカル)を放出したり、あるいは動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄


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