線路沿いの金網にて
つる性の植物が周りに背の高い草がいないにも関わらず、
網目に巻き付きながら伸長を続けていた。
このつる性の植物だけれども、
周りに競合がいず、めいいっぱい光を浴び続けて伸長を続けたわけで、
網目の高さを余裕で超え、
何者にも巻き付かず、風が吹く度揺れていた。
ここは線路沿いだ。
数分に一度電車が通過する場所でもあるわけで、
数分に一度の電車が巻き起こす風に揺られる。
周辺に草がいなければ、茎の伸長を少なくするということができれば、
頑丈な草になれただろうけれどもそれはできないみたいだ。
密集していた場合は茎をはやく伸ばすということはできるのにね。
通常より短くという選択ができる植物が居たとしたら、
その草はきっと場を支配するだろう。