上の写真は無料の素材サイトからダウンロードしてきたアスペルギルス属のカビの写真。
コウジカビで検索した時に表示されたページなので、これをコウジカビことA. oryzaeとしておこう。
前回のマメをかもしつづけたオリゼーの事を知りたいの記事で、長年テレオモルフ(有性生殖)の方が見つからなくて不完全菌とされていたコウジカビはDNA解析の技術の発展に伴い、マユハキタケ科の菌であることがわかった内容を記載した。
コウジカビのテレオモルフを調べている時に見つけたページで、マユハキタケ|京都府レッドデータブック2015というものがあった。
マユハキタケ科のマユハキタケは2000年代に入る前までは絶滅危惧種扱いされていたらしいが、マユハキタケの生態が理解された事により絶滅危惧種扱いではなくなったそうだ。
絶滅危惧種扱いでなくなる要因は一体何なのか?
上記のページをよくよく読んでみると、
マユハキタケはクスノキ科のタブノキに特異的に生えるキノコであったからだそうだ。
タブノキといえば、地域によっては極相種の木に当たる。
もし、コウジカビのテレオモルフのマユハキタケ科の菌が、マユハキタケ同様、極相種の木に特異的に住み着くとしたら、ある話が頭に浮かぶ。
※下記の話は個人的な妄想のようなものなので話半分で読み進めてください。
極相種の木が生える場所といえば、
上の写真のような深い森を想像し、極相種が朽ちる場所も同様に深い森になる。
コウジカビのテレオモルフの方の菌はこういうところにいる。
一方、人の生活に寄り添ったコウジカビといえば、
醤油蔵や酒蔵を思い浮かべる。
醤油蔵といえば、大きな蔵であるわけで当然平地のようなところに建てられる。
ここで一旦、醤油蔵の木桶の方に話を移し、木桶の材料を調べてみたら、下記のURL先の記事に木桶はスギから作ると記載されていた。
一昔前であれば、木桶の材料はおそらく醤油蔵の近くにあるものを使うだろう。
であれば、町と深い森の間にある里山や林縁付近にスギを植えるだろうし、木桶の材料以外の燃料としてのクヌギのような木も植えるだろう。
コウジカビは森の奥から遠路はるばる人の町の醤油蔵にやってきた。
辿り着いたその町は故郷からとても遠く、更に途中に苦手な木々で壁ができ、アナモルフ(無性生殖)として生きる事にした。
長い月日を経て、人の町で育った人が、様々な技術を駆使し、コウジカビの故郷を見つけたという壮大なドラマを想像した。