ゴマが話題に挙がった。
ゴマのイメージといえば、良質な脂肪酸と抗酸化作用があり、
採油した食用油はなかなか酸化しないという事があり、健康食材として扱われていることをよく見聞きする。
抗酸化作用というのは、今まで何度も話題に挙げてきたので、なんとなくイメージできるが、良質な脂肪酸というフレーズを思い返して、栄養としての脂肪について、良質の要因とは何なのか?脂肪は糖と比較して高カロリーであるが、どのように利用されるのか?といった事がすぐに返答出来ない事に気が付いた。
脂肪や脂肪酸と言っても、効果は多岐にわたるだろうから、どこから触れていけば良いのか?が迷うところ。
以前、野菜の美味しさとは何だろう?脂肪酸の記事で脂肪酸について触れた。
脂肪酸というのは炭素が直鎖状に並んだ有機酸(カルボン酸)のことで、
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化学式では上の図のような形で記述される。
上の図ではジグザグの尖った箇所でCの炭素が省略されている。
上の図の脂肪酸は炭素数が18の不飽和脂肪酸のリノール酸になり、必須脂肪酸として扱われている。
リノール酸の構造を眺めると、二重線で表記された箇所が2つあり、二重線の箇所が一つ以上あるものを不飽和脂肪酸と呼び、
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二本線が一つもないものを飽和脂肪酸と呼ぶ。
※上の図は炭素数が12の飽和脂肪酸であるラウリン酸
不飽和脂肪酸の方では二重線の箇所の数によって更に呼び方があるが、今回は触れないでおく。
リノール酸の方で必須脂肪酸という表現をしていて、人体においてリノール酸が不足すると健康上の問題が生じる為、脂肪酸が単純に高カロリーというイメージだけで扱ってはいけないという事が分かってくる。
必須脂肪酸という用語を理解する為にリノール酸の働きを見ていくのが良いと思うが、その前に脂肪と脂肪酸という用語を分けていることを把握しておいた方が何かと捗るので、次に脂肪という用語を見ていくことにする。
-続く-