サツマイモの大産地で基腐病というものが流行っているらしい。

基腐病の大流行により、サツマイモの産地全体で大幅な収入減となっているそうだ。


基腐病の写真が手元にないので、文字で説明をすると、



サツマイモの可食部のイモの箇所が腐る病気で、Plenodomus destruens Harterという糸状菌に感染すると発症する。

寄主植物はヒルガオ科のみ。

サツマイモ基腐病の発生生態と防除対策 - 農研機構生研支援センター


上記の条件であれば、ほぼ連作障害だと見て間違いない。

連作障害を制する時は相手のことを知れ


他にも思い当たる節がある。

何処の産地かは記載しないが、以前、大規模でサツマイモを栽培している方のところに行った時、意気揚々とこだわりの堆肥舎を紹介されたのだけれども、そこで撹拌していたのが牛糞で、牛糞で土作りをしてサツマイモを栽培していると自慢していた。


以前投稿した土壌中の糸状菌が植物に対して病原菌となるか共生菌となるか?は施肥次第の記事から、牛糞が基腐病の蔓延のトリガーになっている可能性は非常に高い。


解決策は牛糞を止め、植物性の堆肥に変えた後、緑肥をして連作障害の条件から外してやれば解決するのだろうけれども、緑肥は一作分の期間を使ってしまうので、全栽培面積の内の1/10といった対策しかできなくなる。


であれば、肥料でどうにかする必要がある。

何故ここで農薬の話題を挙げないのか?というと、基腐病菌に対して産地の栽培舎が様々な殺菌剤を一斉に散布して耐性を持たれている可能性が高いことがある。

であれば、天敵を利用することになるけれども、天敵と聞いて思い浮かべるものが、菌捕食性のトリコデルマやミミズの穴にいるトビムシがいる。

土壌中に青枯病菌を捕食する生物はいるのか?


これらの天敵は植物性の有機物に集まってくるので、牛糞を止めることが急務であることはわかる。

対象となる糸状菌にはおそらく耐性があって、天敵は殺菌剤や殺虫剤に弱いとなると、農薬でどうにかするという発想を止めない限り、基腐病の解決はないだろう。


関連記事

稲作で殺虫剤の代わりはあるか?

白色腐朽菌とトリコデルマの戦い