前回の葉が発する香りを整理してみるの記事を踏まえた上で、



改めて、サンショウの香りについてを見ることにする。



最初に果実の香りについて検索をしてみたところ、地域の香りを持つ特産物-飛騨のサンショウ- 岐阜県森林研究所のPDFにサンショウの実の香りの主な成分は、


あら金 - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる


d-リモネン(上の図の左)と


Edgar181 - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, リンクによる


酢酸ゲオニルであるらしい。


ぱっと見、同じように見えないが、どちらもテルペンもしくはテルペノイドで、おそらくカロテノイドの合成に関連して生成される香気成分であるはず。

※テルペンはIPPもしくはDMAPPと呼ばれる炭素5個の化合物が直鎖状に繋がったもの(イソプレン)

イネから発見されたイソプレノイドのモミラクトン


リモネンはレモンの香りとして有名で、サンショウはミカン科なので、サンショウの実にリモネンが豊富に含まれていることはなんとなく納得。




ここからは個人的な妄想のようなものなのだけれども、カロテノイドに近い形の香り成分を豊富に含むということは、カロテノイドも積極的に合成されているかもしれない。

カロテノイドと言えば、遥か昔に植物が上陸にあたって獲得した過剰な受光対策で記載したキサントフィルサイクルが真先に頭に浮かんだ。


キサントフィルサイクルというのは、太陽光から過剰に光を受けた時に葉では活性酸素が大量に発生するが、カロテノイドが活性酸素の発生を緩和する仕組みを指す。



サンショウ(カラスザンショウになるが)は先駆植物であるため、これから林が形成されるであろう太陽光が全然遮光されないところで生える木で、しかも落葉樹で葉の表面に太陽光を遮光するようなツヤが少ない。

陰樹の耐陰性とは何か?


他の落葉樹にも言えるかもしれないけれども、太陽光対策として、葉表面のツヤではなく、カロテノイドを蓄えることで、先駆植物として他の植物が成長しにくい撹乱地で果敢に攻めているのかな?と


今回は実を見たけれども、サンショウは葉も香りが良いため、葉の方の香料も見ておくと得られる事があるかも。